【山岡賢次研究】山岡氏は超リッチ…知られざる高級マンションの一室

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2011.11.20


山岡賢次国家公安委員長兼消費者担当相【拡大】

 山岡賢次国家公安委員長兼消費者担当相が、ブータン国王夫妻歓迎の宮中晩さん会を欠席していたことが17日、分かった。自民党や報道各社は「一川保夫防衛相に続く『公務軽視』『皇室軽視』では」と問題視。山岡氏は18日になって「北朝鮮の拉致問題などで面談や協議が立て込んでいた。すでに約束していた日だった」と説明したが、釈然としない。

 それにしても、自民党が徹底追及の構えを崩さない山岡氏とは一体、どういう政治家なのか。

 山岡氏は1943年、栃木県生まれ。慶大法学部を卒業後、安田生命の外交員に。「徳川家康」で知られる国民的作家、山岡荘八氏(本名・藤野庄蔵)の後妻の養女の婿として藤野家入り。荘八氏の秘書や、自民党議員の秘書を経て、83年、自民党から参院選に出馬し、比例区で当選した。

 《山岡氏はもともと、金子姓。初当選時は『藤野賢次』で登録していたが、その後、義父のペンネームである山岡姓に戸籍を変えたという。自民党の平沢勝栄衆院議員は8日の衆院予算委員会で、法務省に『よほどの理由がない限り(結婚以外の)氏姓変更はできない』ことを確認。山岡氏は『家庭裁判所の裁定を求めた』としている》

 参院で2回当選した後、93年の衆院選にくら替え出馬して当選。自民党安倍派の派閥抗争を受け、94年に自民党を離党して、小沢一郎氏が権勢を誇っていた新生党に入党した。その後、新進党、自由党、民主党と移るが、小沢側近として地歩を固め、今年9月に初入閣した。

 「96年の衆院選で落選した以外は、比例復活などで粘り強さを見せ、衆院当選5回を数える」(地元関係者)

 野田佳彦内閣発足に伴う閣僚の資産公開によると、山岡氏の資産は17閣僚中、断トツの約2億5436万円。夫人と共有する東京都世田谷区の自宅(約2億円)が中心だが、他にも、栃木県や都内、群馬県、長野県、新潟県、静岡県、北海道などに土地・建物を持ち、株券も三菱地所や東京電力など9万7412株。ゴルフ会員権も夫妻で12口も持つリッチぶりだ。

 資産について、山岡氏は記者会見で「義父の遺産を受け継いだもので、私が増やした分は事実上ない」とする。

 こんな指摘もある。

 「国会近くの超高級マンション『パレロワイヤル永田町』の1室が、山岡氏の関連企業『大里商会』の法人名義のため、資産公開には入っていない。極度額7000万円の根抵当権が設置されているが、債務者は山岡氏本人。大里商会の社長は山岡夫人だが、かつてマルチ商法企業のトップリーダーと称された山岡氏の元秘書の姉が社長の時期もあった。彼女は、山岡氏の秘書官の母親にあたる」(自民党関係者)

 パレロワイヤルの同室には、山岡氏の資金管理団体「賢友会」も入居しており、家賃が毎月25万円支出されている。

 自民党は、問責決議案提出を視野に、衆参各委員会で追及を続けているが、山岡氏は「違法な行為は全くないし(閣僚として)特別な瑕疵があったとも思っていない」と語っている。 (ジャーナリスト・田村建雄)

 

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