Chris Busby Photo

311震災による福島第一原発から放出された、そしていまも放出されつつある膨大な量の放射線は、人類史上未曾有の影響を与えることが危惧されています。

25年前のチェルノブイリ事故によって、現在でも被曝した多くの人々がそれによる健康障害に苦しんでいます。米国科学アカデミーは昨年、チェルノブイリ事故による世界の総死亡者数は100万人に達すると発表しました。

しかし、チェルノブイリ事故の本当の影響については、当時のソ連政府や国際原子力機関がそのデータを秘密にしたため真相は今でも闇の中です。

1997年に各国の著名な放射線研究者や専門家たちのグループがベルギーで欧州放射線リスク委員会(ECRR)を立ち上げました。
URL: http://www.euradcom.org/

ECRRの最大の目的は、現在日本やアメリカを始め主な政府が採用している国際放射線防護委員会(ICRP)のリスクモデルに対して、実際の調査研究に基づいた正しいリスクモデルを提示することです。

実際、ECRRはその勧告書でICRPのリスクモデルの誤差が数百倍から千倍以上あることを実証しています。

311福島原発震災に関しては、政府や各関係機関はICRPのリスクモデルを基に放射線による健康被害を低く見積もろうと試みていることは明らかです。

放射線に対してもっとも大きな影響を受ける子どもたちの健康被害を危惧する郡山市の小中学校の生徒たちとその親たちが郡山市を相手に「ふくしま集団疎開裁判」を起こしました。この裁判を通して、放射線被曝による健康被害が明らかになりつつあります。
ふくしま集団疎開裁判URL: http://fukusima-sokai.blogspot.com/

2011年7月には「ふくしま集団疎開裁判」の原告団が中心になって、ECRRのバズビー科学議長を日本に招き、講演会を各地で開催しました。
バズビー博士講演会ビデオ:http://www.youtube.com/user/moritagen

バズビー博士は、日本政府が実施しようしない内部被曝の元凶となるウラン、プルトニウム、ストロンチウムといった放射線核種の検出測定のために、福島と東京、千葉から自動車のエアフィルター、土壌、水のサンプルを持ち帰りました。

これらの放射線核種は検出測定が困難で、特殊な測定器が必要とされるためそれに多額の費用が掛かります。

ちなみに、ICP質量分析によるウラン測定は1検体当たり15,000円、プルトニウム90測定は1検体当たり31,250円掛かります。

私たちは、日本の適正な被曝調査は極めて重要であり、今回の裁判だけでなく将来の補償訴訟にも関わることだと認識します。また、これは人類の放射線被曝に関する貴重なデータとしても貢献することでしょう。

私たちはバズビー博士の貴重な調査研究を支援するために「バズビー博士支援基金」を立ち上げました。どうぞ皆様からのご支援をお願い致します。

なお、集まった基金は適当な金額に達するたびに、博士の主催するグリーン・オーディットに送金いたします。その報告はこのサイトで適時いたします。

 

寄付金振込先:郵便振替口座「ハーモニクスライフセンター」
口座番号: 00110-1-144224
(注)通信欄に「バズビー博士支援基金」と明記してください。

現在(11月18日)までの寄付金総額は776,500円です。 みなさま、ありがとうございます。


問い合わせ先:
ハーモニクスライフセンター
千葉県鴨川市仲1047
代表・責任者:森田 玄

Email: genm@trust.ocn.ne.jp


バズビー博士からの声明文

2011年11月5日
皆様へ
クリス・バズビー博士
アバリステュース・英国
”バズビー博士支援基金”への寄附


この基金は私が日本を訪れたことをきっかけに始まりました。その時私は福島の災害で被害を受けている日本の人々にできるだけのことをし、またアドバイスもしましょうと約束しました。ただその際、私の主な収入は月408ポンド(約4万8千円)の国からの退職年金だけで、資金援助がなければこれ以上の仕事はできないこともはっきり言いました。私の前の主な資金提供者たちが2011年4月に研究費の支援を止めてしまいました。それは私の信用を落とそうという個人攻撃の手紙や脅迫が私の大学や資金提供者や出版社宛に来てからのことです。それは昨年あたりから多くなり、今でも続いています。
私はこの基金に寄附して頂いた日本のみなさまに感謝します。そして改めて、バズビー博士支援基金 http://busby.harmonicslife.net は、私の名前で寄附を募ることを私から正式に認められていることをここに明らかにします。
これまでに以下のように4回の寄附を頂いています。

8/29: 5万円
9/13: 20万円
10/29: 30万円
11/1: 20万円
(計75万円)

この基金は私が日本から受け取った、あるいはこれから受け取るサンプルの分析の経費として、そして出来れば計測機器と必要資材(例えば、クロム39アルファトラックとX線フィルム)の経費として使われ、または使うことになるでしょう。サンプルの多くは私の研究所で計測すれば費用も安くできますが、ほかの多くのサンプル(ウラン、プルトニウム、ストロンチウムなどの特殊核種)は外部の研究所に送る必要があるので、非常に経費が掛かります。支援基金への寄附によってこのような計測が可能になります。これからも引き続いて寄附をお願いしたいと思います。その一つの理由には、私たちはここにもう1台ガンマスペクトロメーターが必要だからです。それがあれば一度に1回以上の分析が可能です。とくに高マイナス電圧のスペクトロメーターが必要です。いま使っているのは高プラス電圧のもので、これもある測定には必要だからです。私たちはエレクトロニクスをオープンな状態に保つと同時に時間が掛かる電源変換も必要です。これには約5,500ユーロ(58万3千円)掛かります。

どうかこの研究のために出来るだけでけっこうですからこれからも支援をお願い致します。資金があれば、それだけ多くの仕事ができます。

最後に、これまでたくさんの私の報告書の翻訳はボランティアでやってもらっていますが、この基金の一部をその費用に充てることに喜んで同意したいと思います。
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(原文)

5th November 2011
To whom it may concern
Prof. Dr Chris Busby Aberystwyth UK
Donations to the “Dr Busby Support Fund”

This fund was an initiative which began following my visit to Japan in July 2011, where I promised to try and help and advise the people of Japan affected by the Fukushima catastrophe. I made it clear then that my basic income was only my government retirement pension of £408 per month and that I would not be able to do much more work if there was no more support. I pointed out that my previous main funders had stopped funding my work in April 2011 and that this followed the many attacks on my credibility and letters and threats sent to my university and funders and publishers which began to increase in the last year or two and are still happening.

I am grateful to the people of Japan who have donated sums to this and state that http://busby.harmonicslife.net is now authorised by me to accept donations on my behalf. Up until now, there have been four donations as follows:

29/8 JPY50,000
23/9 JPY 200,000
29/10 JPY 300,000
11/11 JPY 200,000

These sums have been used and will be used to pay for the analysis of the samples I have received and am receiving from Japan and if possible to pay for measuring equipment and consumables (e.g. CR39 alphatrak and X-ray film). A number of samples are measured cheaply in my lab but a number (for more exotic nuclides, Uranium Plutonium, Strontium) have to be sent to outside labs and paid for, and these analyses are very expensive. The ability to carry out these measurements is ensured by these donations and further donations are very welcome. One reason is that we need a second gamma spectrometer system here so that we can make more than one analysis at one time, in particular we need a separate spectrometer which has a negative voltage high tension because the one we are using has a positive voltage high tension whilst for some measurements we need this and we have to keep opening the electronics and changing the power supply which take a long time. This would cost about 5500 Euros.

Please give continue to help with the research and give what you can afford as the more financial support there is the more work can be done.

Finally I am happy for the organisers to use some of the money donated to pay for the many translations of my reports which they have been doing up to now for free.