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スペインの情勢と私案 - 欧州左派は銀行国有化を提起せよ
朝日の9面(国際面・11/20)に、「スペイン 政権交代濃厚」と見出しが打たれた記事が出ている。与党の社会労働党が敗北し、右派の国民党に政権が移る。記事によれば、国民党は、「医療費や失業手当などの削減をも視野に入れていることを示唆し、(略)公務員の給与カットを進め、財政再建を急ぐ考えを強調」とある。社会保障を削減して財政再建する政策に乗り出すのだが、スペイン国民は国民党の掲げる新自由主義路線を選択する結果に落ち着きそうだ。失業率が22%と高止まりしてるため、現政権への不満が鬱積していることと、ユーロ危機の脅迫が効果を発揮しているからだ。国民一般は、デフォルトとユーロ圏からの追放を恐怖し、背に腹は代えられぬの論理と動機で、社会保障削減を受諾する判断に出ているのである。全く同じ流れが、ギリシャから始まってイタリアへと続き、南欧諸国の債務危機が政権交代を惹き起こし、そして、社会保障削減と規制緩和の新自由主義が席巻する動きとなっている。現状、欧州は一つの国家であり、各国は州のようなもので、大きな流れに対して州政府は棹さして抵抗することができない。希→伊→西と続いた流れは、間違いなく仏へと波及する。フランス大統領選まで3か月。今回、Parti Socialisteの勝利を期待したが、事態は逆の方向に進み、欧州はIMFが支配する反動の新自由主義大陸になろうとしている。
別に陰謀論を言うわけではないが、イタリアの長期国債の利回りが7%を超えたとか、スペインの長期国債の落札利回りがユーロ導入後最高の6.95%になったとか、フランス国債の利回りが上昇したというのは、市場で人間が取引した行為の結果である。これらの国債が金融市場で売れなくなるのは当然だし、売られやすくなり、金利が上がるのは市場の動きとしては必然だが、市場は裏で意思を持った人間が介入し操作している事実を忘れてはいけない。資金を動かし、相場を動かしている作為があり、それができるのは金融資本で、彼らが政治的思惑を持っている事実を過小評価することはできない。そして、マスコミ報道もその支配下にある。金融市場は資本の論理と目的によって支配されている。タイミングよく伊に、西に、仏に飛び火するのは、政治的日程があるからだ。IMFは、公的な機関の仮面を被りながら、実態は米国と金融資本の私的な権力機関である。彼らが欧州の国債市場を動かし、利回りを意図的に上昇させ、債務危機を演出し、各国の政治を動かしている。動かすと言うよりも、金融市場の強制力で無血の新自由主義クーデターを敢行し、各国の政権を転覆させ、彼らの思惑どおりの政府(州政府)を作っているのである。
ネットの情報を検索すると、スペインの医療制度は素晴らしくて、社会保険に加入していれば、公立医療機関での医療費は無料である。患者の自己負担はなし。薬代は70%が負担という情報もあるが、ケガをした日本人旅行者がそのまま飛びこんで、受診後に支払いをしようとしたところ、病院に会計窓口がなく、驚愕させられたという体験談もある。こうした充実した医療制度があるから、リーマン後の不況で税収が落ち込めば国の借金も増えるわけだが、IMFとEUは、スペイン政府にこの医療制度を崩せと要求しているのであり、国民はその選択を強いられているのである。一方、イタリアでは、年金の支給年齢引き下げと労働の規制緩和が問題になっている。イタリアの経団連である産業連盟の会長であるエマ・マルチェガリアは、11/15の朝日紙面のインタビュー記事の中で、「50歳代の雇用が守られて解雇しにくい」と言い、イタリアの労働市場の自由化を訴えている。イタリアには解雇規正法があり、日本の労働基準法と同じく、正当な事由なしに解雇ができない仕組みになっていて、EUの新自由主義側はこれの破壊を狙っているのである。状況はまさに日本と同じで、正社員の解雇を自由にできるようにして、若年層の失業者を企業に吸引しようとしている。若年層の失業救済を口実にした中年層のリストラだ。
状況は同じで、先進国はまさに同じ政策とイデオロギーに直面し、国民生活が新自由主義の餌食にされようとしている。よく考えれば、解雇規制を緩和し、失業者を増やすことが、国の税収増や財政再建に寄与するはずがなく、逆に消費を落ち込ませ、内需を冷え込ませ、景気を悪くして税収減に導くのは明らかなのだけれど、そういう反論がマスコミに登場する機会はなくなり、新自由主義側の理屈が正論として世界中でまかりとおり、財政再建のためには「構造改革」をという話になっている。本来、構造改革はイタリア共産党から始まった言葉であり、トリアッティから江田三郎に流れてきた思想と概念だが、果たして、今、イタリアでも新自由主義の政策が「構造改革」の言葉になっているのだろうか。この、労働の規制緩和が財政再建の手段として論じられている問題について、われわれはどう理解をすればよいのか。彼らは、解雇規制を緩和して労働者の賃金を切り下げようとはしているが、そこで得た利潤を法人税として国庫に納めことは拒絶しているのである。税収は増えない。所得税収も法人税収も増えない。逆に減る。国内の景気は悪くなる。企業の利益は高まる。本質は何か。一つは、イタリアの産業界の総利潤を上げ、それを銀行の債券に代えて回し、国債の損失で資産を毀損したEUの銀行が潰れないようにすることである。
もう一つの狙いは、イタリアの強力な労働組合を潰し、政府による社会保障削減に抵抗する勢力を無力化することである。イタリアには労働総同盟(CGIL)というナショナルセンターがある。これは、イタリア共産党系の労働運動体で、現在でも日本の連合のように右傾化しておらず、嘗ての総評と同 じ政治的性格を堅持している。EUの新自由主義は、イタリアのCGILを解体しようとしているのであり、言わば日本化しようと画策しているのである。モンティ政権とEUの目的は政治的なところにある。ネットの資料情報にあるように、イタリアの場合、正社員だけでなく派遣労働者の権利がよく保護されている環境にある。これは、CGILなど労働組合の力が強かった故の達成だが、産業界と資本の側からすれば、こうした規制を壊さないと儲けられないのであり、労組の存在が邪魔なのだ。しかしながら、モンティの首相就任があっさり議会で合意されたのを見れば、政治の世界は右翼的(新自由主義的)再編が進んでいて、EU・IMFによる脅迫や策動に全く抵抗できなかったことがわかる。不思議なことに、首相も閣僚も、一人も国民が投票で選んだ代表ではないのだ。民主主義の参政権を媒介していない。EUとIMFが送り込んだ知事とそのスタッフである。イタリアの政権は、事実上IMFの傘下に置かれたが、議会や政党にはそれを覆す力がない。日本と同じく、イタリアも、事実上主権を失った状態なのだ。
イタリアの労働者と市民の抵抗は、政党や議会を通じたものでは能わず、OWS的な直接行動の形をとるしかないだろう。スペインの国民党政権は、形式的には国民の投票で選出されたものだが、実質的にはIMFとEUの傀儡であり、政策は上から(外国から)指図される。社会労働党にはそれに反撃する力がない。朝日の記事には、マドリードの広場に2千人の若者が集結し、「2大政党への批判票を投じるように呼びかけた」と現地情報がある。また、カタルーニャやバスクなどの地域政党に加え、共産党を軸とする『統一左翼』をはじめ、新しい環境政党『エクオ』など全国規模の小政党の台頭が予想される」とある。非常に興味深い。日本も、地域政党や環境政党が選挙で新しく出現する展開になるのではないかという予感が、暫く前からしていた。農協は、農林水産の職域のところで政党(ナロードニキ党)を立ち上げてよいのではないか。被災地(岩手・宮城・福島)は、被災地の要求を主張し実現する地域政党を創設するべきではないか、私はそう確信するのである。二大政党では駄目だし、共産・社民でも駄目だ。スペインの社会労働党が見離されたということは、おそらく、欧州の左派社民勢力が、経済危機に対応する能力がないことを市民に見透かされたという意味で、3か月後のフランス大統領選の情勢に大きく関わる問題と言える。私から見て、欧州の左派勢力は何とも無能だ。この危機に直面して、何もソリューションを提起していない。
新自由主義(社会保障削減)に対するオルタナティブを提示していない。構想と政策を出していない。E.トッドとか、A.ネグリとか、何をやっているのだろう。何で日本の1990年代の経験を参考にしないのか。真っ先に対案として政策提言するべきは、EU域内の銀行の国有化である。国有化するのだ。国有化し、経営者(資本家)を追放し、EU諸国民の公的金融機関に再編するのである。そして、ヘッジファンドによる国債投機(マネーゲーム)を禁止することだ。グリードな営利企業としての銀行を潰せばよいのであり、域内の銀行を日本の郵貯のようなパブリックな企業体に改造すればよいのだ。日本は、不十分だったが、1998年の金融危機の際に一時的にこの政策を採用したことがある。要するに、今のEU経済で何が起きているかと言うと、国債のデフォルト危機で悪化した金融資本の会計を、何で埋め合わせるかという問題であり、金融資本(銀行)が損を被って破綻するか、国債を発行した国の国民が損を被って負担で補填するか、二つの一つの選択なのである。国債を抱えた銀行の経営破綻を回避するため、EUとIMFは各国政府に負担増(社会保障削減・公共行政サービス低減)を強要しようとしている。その脅し文句すなわち正当化の口実は、銀行が破綻したら、EU経済全体が混乱し麻痺するというものだ。われわれは思い出すべきだが、同じことを1997-98年の金融危機のときに言われた。そして、大銀行を国有化するしかないという議論が政治でなされ、自民と民主で法案が編まれた。
今回のEUは、1990年代の日本と異なり、注入する公的資金の絶対量が不足している。しかし、だからこそ、政府が預金保護を言い、例えば1千万円までの元本は保証するとか、それ以上は面倒見ないとか、そういう政策を打ち出せばよいのだ。問題の本質は同じである。ECBが全てのリスク(不良債権)を引き受けるのではなく、各国に公的な国民銀行を設立し、イタリアならイタリア、スペインならスペインで、自国発行の国債を引き取ればよいのである。市場から回収すればよいのだ。日本の場合、基本的に国債の市中引き受けは郵貯が中心で、生保、損保、銀行が分担し、また政府機関(特別会計)が購入して維持している。国民の預貯金と税金で支えている。日本よりも貯蓄率が高いイタリアで、日本と同じ金融スキームが実現できないはずがなく、日本よりも国債残高のGDP比が小さなイタリアやスペインで、この金融システムを構築できないはずがない。要するに、これは経済ではなく政治の問題なのだ。政府が公的銀行を設立し、強制的に金融資本(Greedな銀行)から自国国債を買い戻す。つまり、国債を市場の金融商品にしないということだ。そして、金融資本から営業(儲け)の自由を奪うということである。もっと言えば、新自由主義的(資本主義的)な金融事業は廃止するのだ。市場原理の否定だ。BNPパリバには破綻してもらう。英国や米国の金融資本にも応分の損害を受けてもらう。そう言えばよく、そう政策提言すればよいのだ。左派勢力はそれをマニフェストに掲げ、国民の支持を集めればいい。
この欧州金融危機の中で、銀行国有化の声が全く出ず、IMFが前面に出て仕切っているのは、実に奇妙な光景である。欧州左派は何をしているのか。
by
thessalonike5
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2011-11-20 23:30
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