［事件］【セシウム汚染牛】流通先は２８都府県　３頭は基準値下回る（2011.7.16 11:10）

　福島県浅川町の肉用牛農家が餌として与えた稲わらから高濃度の放射性セシウムが検出された問題で、この農家から出荷された４２頭の牛のうち、埼玉県の卸業者に入った５頭が、さらに新潟、福井、長野、三重、京都の５府県に出荷されていたことが１６日、埼玉県への取材で分かった。

　各自治体の調査などによって判明した４２頭の流通先は、これで少なくとも２８都府県となった。うち１０県では消費者に販売されるなどして既に消費されたとみられ、各自治体は流通ルートの解明を急いでいる。

　業者が保管するなどしていた牛肉の検査が実施された５頭中３頭の放射性セシウムは暫定基準値（１キログラム当たり５００ベクレル）を下回っていたことも、厚生労働省のまとめで分かった。