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原発:ストレステスト、評価手法に疑問…有識者会合

 原発の再稼働や運転継続を判断するための安全評価(ストレステスト)について、経済産業省原子力安全・保安院は14日、有識者の意見を聞く会合を東京都内で開いた。出席者からは「ストレステストの有効性を検証する上でも、事故が起きた東京電力福島第1原発を対象にストレステストを実施すべきだ」など、評価の手法などに疑問や注文が相次いだ。

 会合には、原子炉工学や安全解析、地震の専門家ら8人が出席。電力各社が提出するストレステスト結果の評価について議論した。井野博満東京大名誉教授が「ストレステストを運転再開に結びつけるのはおかしい。福島原発の事故は従来の安全審査に不備があったことを示しており、これらの見直しを検討しないままストレステストが行われれば、原発の安全評価が混乱する」と指摘。「原発に批判的な市民らからも意見を聴取すべきだ」と注文をつけた。岡本孝司東京大教授も「原発の弱点を見つける上でストレステストは有効だが、(核燃料の重大損傷に至るまでの過程を明らかにできる)2次評価を先にやる方がいい」と指摘した。

 保安院は今後も随時こうした会合を開き、専門家らの意見を参考にストレステストの結果を評価。再稼働の可否は経産相らが判断する。【河内敏康】

毎日新聞 2011年11月15日 0時02分(最終更新 11月15日 8時43分)

 
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