国王夫妻 復興願い仏像にノミ
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国王夫妻 復興願い仏像にノミ

11月19日 19時52分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

国賓として来日しているブータンのワンチュク国王夫妻は、京都に滞在していて、19日午後、東日本大震災の被災地の岩手県陸前高田市の松を使って制作が進められている仏像にみずからノミを入れました。

ブータンのワンチュク国王とジェツン王妃は19日午後、京都市中京区の伝統工芸を学ぶ学生たちの作品の展示施設を訪れ、学生たちに質問しながら竹細工やまき絵の作業の様子を見学しました。学生たちは、震災の被災地の復興を願い、津波で流された岩手県陸前高田市の松を使って「大日如来座像」を被災者やさまざまな人たちにノミを入れてもらいながら制作を進めています。ワンチュク国王夫妻も仏像に丁寧にノミを入れたあと手を合わせ、削り取った木片を入れたお守り袋を受け取っていました。仏像を制作している京都伝統工芸大学2年の山上まゆ子さんは「私たちが作ってきたものを大切に優しく扱ってくださって感激しました」と話していました。また、制作を手伝っている仏師の須藤光照さんは「ノミを入れる前後や最中にも礼を尽くしてくださり、見習わなければと思いました。被災地への気持ちが伝わってきました」と話していました。仏像には、東北地方や関西地方で5200人がノミを入れていて、来年3月の震災1年の節目に京都の清水寺に奉納される予定です。