バーベキューの後には大量のゴミ。コンロやテントまで捨てられていることも=2011年5月5日、東京都狛江市東和泉の多摩川河川敷、同市提供 |
河口付近が東京と神奈川の境に広がり、休日には多くの人が訪れる多摩川河川敷。しかし、一部の来訪者の迷惑行為が目立つようになり、東京都狛江市は、市域にかかる部分でのバーベキューや花火を全面的に禁止する方針を固めた。大量の残飯の放置、ゴミ捨て、騒音……と地元住民が被害を被り、腹に据えかねての措置だという。
市は28日に始まる市議会定例会に「狛江市多摩川河川敷の環境を保全する条例」(仮称)案を提出。可決されれば来年4月に施行する。河川敷には監視員を置き、バーベキューや花火を発見すれば、即立ち退きを勧告。聞き入れない場合、再来年の4月以降は罰則として2万円を上限に徴収する考えだ。
規制の対象エリアは小田急線のガード下をはさんだ上流、下流の河川敷で、計約4ヘクタール。市の調査では、今年のゴールデンウイークの10日間には計1万2230人、1日当たり平均1223人がバーベキューをした。ネットで注文すればセット一式と食材を当日現地に運び込む業者も現れ、前年より5割増しのペースで人が増えたという。