声優道

超ベテラン声優からあなたへ、声優になるための極意を伝授します。

「清水マリの声優道」 第3回は11月30日配信予定!! お楽しみに★

今回お送りする“師弟対談”は、勝田声優学院の勝田久学院長と、勝田声優学院の5期生で現在は母校のゼミ講師を勤める森川智之さんのトーク。入所した直後 から勝田先生の助手に抜擢され、その一挙手一投足を見て育った森川さんは、勝田先生の指導法をしっかり受け継いでいます。そんな固い絆で結ばれたおふたりの対談を、3回に分けてお届けします。

プロフィール

勝田久 かつたひさし……4 月2日生まれ。アーツビジョン所属。主な出演作はアニメ『鉄腕アトム』(お茶の水博士)、『ジャングル大帝』(マンディ)、『ジェターマルス』(川下博士)、『ベルサイユのばら』(ルイ15世)、『牧場の少女カトリ』(エリアス)、『闘将ダイモス』(和泉博士)、『サスケ』(ナレーション)ほか、CMなど多数。

森川智之 もりかわとしゆき……1月26日生まれ。アーツビジョン所属。主な出演作はアニメ『花咲ける青少年』(倣立人)、『戦国BASARA』(片倉小十郎)、『今日からマ王!』(ウェラー卿コンラート)、『Devil May Cry』(ダンテ)ほか。吹き替えではトム・クルーズ、キアヌ・リーブス・ブラッド・ピットなど多数。

③憧れではなく「絶対に声優になる」という強い気持ちをもて!

森川さんが学んでいたころと今の生徒さんでは、なにか違いはありますか。

勝田久師弟対談

勝田 全然違いますね。僕らのころは、この世界に入ってくるのは、とにかく芝居のことしか考えてないようなヤツばかりだった。それが森川くんたちのころになると、声優になるという目的をもって入ってくる子がほとんどになって、さらに今はただの就職活動みたいになってきちゃった。「声優という憧れの職業につけたらいいな」くらいの気持ちしかないから、ねばり強さに欠けるし、ちょっと強くいうとすぐに辞めていったりする。
森川 なにかいわれるのを待っている、受け身な人が多いですね。
勝田 自分から積極的になにかをつかもうとするのではなく、すごく受け身なんだよ。
森川 きっとみんな居場所がほしいんじゃないですか? 学校に入っていれば安心、仲間がいれば安心みたいに思うのかもしれないけど、勝田声優学院はそういう場所じゃないんですよ。同じクラスの人はみんなライバルで、そのなかで切磋琢磨していかないといけない。世の中自体がそういう風に変わってきてるのかもしれませんね。
勝田 声優になるためにはまず「声優になりたい」という憧れじゃなくて、「絶対に声優になる」っていうくらいの強い気持ちがないとダメだね。

では逆に、声優に向いてないタイプとは?

勝田 ひとことで言えば、内向的な人。表現っていうのは肉体言語でするものだから、全身を使って何かを表現したいという意欲に欠ける人、おとなしい人は向いてないだろうね。どちらかというとハチャメチャなくらいの人のほうが、方向が定まるとぐんぐん伸びてきますね。
森川 ハチャメチャなエネルギーをもっている人は、それを抑えれば大人しい役もできるけど、本人が大人しい人は大人しい役しかできなくなっちゃう。

もし性格的に向いていないにも関わらず「声優になりたい」という人がいたときは、どうするんでしょうか。

森川 先生が諦めさせてくれるんです。「君は声優に向いていない」とはっきり言ってくれるんですよ。声優になりたいからと何年もしがみついて人生のいい時期を逃してしまうより、もっと違う道に進んだほうがその人にとってもいいじゃないですか。もしかしたら大作家になるかもしれないし、アニメ監督として大成するかもしれないし、その才能を埋もれさせるほうがもったいないじゃないですか。
勝田  本人がやりたいことを諦めさせるのもつらいんだけど、僕は声優にこだわられるほうが嫌だね。人生にはいくつも道があるんだから、自分のもっている能力をきちんと生かす道を歩いてほしい。今年のNHK大河ドラマ『龍馬伝』で脚本を手がける福田靖くんは、勝田声優学院の2期生なんですよ。わりと二枚目だし声優になったら売れるなと思ったんだけど、性格がちょっと大人しくて、身体で表現しようというエネルギーが弱い。そういう人は、表現の手段としてものを書くほうに行ったらどうかと思っていたら、舞台でシェイクスピアの『真夏の夜の夢』を上演した際、脚色を担当。これがすごく好評で、彼の作家としての表現力を見せつけられました。その方面に進んだら、やっぱり作家としても成功を収めたね。
森川 大体、声優に向いてない人は、勉強しているうちに本人も気づくんです。表現力とかの問題ではなくて、周囲がみんな元気な声を出しているのに、どうしても声が前に出てこない、とかね。
勝田  それよりも、能力があるのにさまざまな事情で辞めていかなければならない人を見るのがつらいね。もう少し頑張れば先が開けるのに、両親の希望だとか経済的な問題だとかで声優の道を諦める人を見ると、どうにかして助けられないものかと思いますね。

演じるときに大切なこと、これだけはしておいたほうがいいということはありますか。

勝田 アニメにしろ洋画にしろ、人間を作っていくのが僕らの仕事ですよね。そのためにはまず、人間観察ができていなければいけない。世の中にはいろいろな人がいるけど、それを見て自分のなかにデッサンしておく。そうすれば、どんなシチュエーションでどんなキャラクターが出てきても対応できるようになるんです。あとは、自分ではない人間になるのだから、その人物になりきっていく集中力。ダメな人は演じながら「これってどうなのかな」みたいな、なりきれない部分を抱えちゃっている。反省は後ですればいいことだから、とにかく演じるときは役に集中する。そのエネルギーをもってなければダメなんです。
森川 まず大前提として、演じるのが楽しいと感じられることでしょうね。声優の仕事って、こういうインタビューやグラビアや歌などもありますけど、基本は声の演技ですよね。演技が楽しいと思えなければ、プロの集団のなかでは生き残っていけないんです。もし「グラビアに載りたい」とか「歌が歌いたい」っていうのなら、声優ではなくそちらがメインになる仕事を目指したほうがいいと思います。演技って決して正解のない世界で、僕自身も演じ終えたときに「完璧な演技だった」と思えたことは一度もありません。毎回反省して、それを次の仕事に生かすっていうことを一生続けていかなくちゃいけないんです。スタジオにはほかの人もいますけど、作業としてはかなり孤独ですよ。それに耐えられるかがポイントですね。

最後に勝田先生から森川さんへ、森川さんから勝田先生への師弟間メッセージをどうぞ。

大平透

森川 僕はずぶの素人で勝田声優学院に入って、ここだけで育ったじゃないですか。もうメイド・イン・カツタといってもいい存在なので、頼るところは勝田声優学院しかないんです。デビューして仕事が軌道に乗ってくると、なかなか先生に会いに来られなかったんですが、いつも先生が元気に頑張っていらっしゃる姿を見ると励みになってました。今は先生と一緒に後進の指導に当たれるというのがうれしくてたまらないんです。いつまでも現役でドンと構えていていただけるとありがたいですね。
勝田 今年で勝田声優学院は創立28年になるんだけど、創立30周年までは生徒の熱意に支えられながら頑張っていこうかなと思ってます。2年後はどうするかっていうと、引退して森川くんに後をまかせようかな(笑)。
森川 そういわれるのはうれしいんですが、もっと頑張らないとって思いますね。勝田声優学院って系列のプロダクションがあるわけでもないのに、今までに160人以上の声優を生み出しているんですよ。しかも1期生から今まで、基礎科のカリキュラムはまったく変わっていないんです。みんな同じ勝田先生の指導を受けて、育ってきたんですよ。それだけ勝田先生の指導がすばらしいということだし、現場で後輩に会うとすごくうれしいんです。そうやって歴史を作っていくお手伝いができたらいいですね。
勝田 先のことはどうなるかは分かりませんが、勝田声優学院はずっと続いていきますから、森川くん、よろしくね。



おすすめの学校

東京アナウンスアカデミー
東京アニメーター学院
専門学校 東京メディアアカデミ-

声優への道

  • 適性チェック
  • 声優業界の仕組み
  • 上手な学校選び
  • 声優Q&A
  • 声優の仕事は?
  • 業界豆知識

声優グランプリ

 

 

声優グランプリ12月号

声優グランプリ12月号

【巻頭大特集】  

巻頭大特集は映画『神☆ヴォイス』より梶裕貴&羽多野渉 

12月号はサンタスペシャル☆ 伊藤かな恵「見習いサンタの一日」、井上麻里奈「麻里奈からの贈りもの」、今井麻美「ミンゴスサンタからのメリークリスマス♪

そのほか、特選グラビアは水樹奈々「Merry MUSEUM!!」、スフィア「スフィアのクリスマス会」ほか

第1付録は、高垣彩陽&井上麻里奈 特大ポスター。とじ込み付録は、スフィアからのクリスマスカード。

へあちぇん! には高垣彩陽が登場。モノクロ大特集は「声優星座大特集」2012年の星座別運勢大予言&大亀あすかスペシャルインタビューほか。その他豪華声優&面白企画が満載!

 

立ち読みする

詳細はこちら

 

声優名鑑

ページの先頭へ戻る