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超ベテラン声優からあなたへ、声優になるための極意を伝授します。
声優としてだけでなくラジオパーソナリティとしても人気となったほか、エッセイストとしての横顔をもつ白石さん。現在はスターワールド学院、アニメーター学院などの講師として後進の指導にも当たっています。そんな白石さんの“声優道”を3回に分けてお送りします。
白石冬美 しらいしふゆみ……10月14日生まれ。静岡県出身。賢プロダクション所属。東宝芸能学校を卒業して日劇ダンシングチームに所属した後、声優としてデビュー。代表作は『W3』(ボッコ隊長)、『魔法使いサリー』(ポロン)、『巨人の星』(星明子)、『怪物くん』(怪物太郎)、『星の子チョビン』(チョビン)、『機動戦士ガンダム』(ミライ・ヤシマ)、『パタリロ!』(パタリロ・ド・マリネール8世)ほか。また、野沢那智さんとコンビでパーソナリティを務めたTBSラジオ『パックインミュージック』は、15年間にわたって放送された伝説的な長寿番組となっている。 アニメーター学院
声の仕事をするようになってすぐ、NHKラジオドラマの子供番組のレギュラーが決まり、野沢雅子さんや野村道子さんなどという錚々たるメンバーと初めて共演することになり、本読みのときは度肝を抜かれ、椅子から落ちそうになりました(笑)。見事な森の動物の子供そのものの声と演技。その日初めて、私は本物の声優に出会ったのです。 私の役はお猿のキー坊。またこのキー坊がよく歌うんです。慣れない私のために野沢さんがマイクの右前に立って、いつも指でリズムをとってくださいました。そのうちにパブロフの犬の条件反射みたいに、マコさんがそこにいないと唄えない人になっちゃって、それも左側だとダメなんです(笑)。収録後の歌録りになっても、野沢さんが自分も残って私のために指を振って一緒に付き合ってくれたことは忘れられません。今ベテランといわれて、輝く星であり続けるような方は、人格的にも尊敬できる方たちだと思います。その頃の現場は、作品を愛しているから、みんなで的確な意見やアドバイスをしてあげる優しさにあふれたものでした。まれに意地悪な人もいましたよ(笑)。でも、そういう方は、見事に残っていないんです。 昭和42年に初めてアニメでの主役「怪物くん」、「巨人の星」の明子役も始まりました。その年の夏に野沢那智さんとの『パックインミュージック』が、TBSでの深夜放送が始まり、「ナチ・チャコパック」と呼ばれ、15年間続きました。番組終了反対のデモまでありました。これで広く名前を知られるようになりました。野沢さんは天才タイプで芝居道一筋の人見知り、何もかも正反対の性格の二人でしたが、赤ランプがつくと息が合いました。哀しいことや辛いことがあっても、スタジオに入ると仕事だと思えないほど楽しくて、私自身も癒されていたような気がします。今でも「聞いていました」と声をかけられ、様々な分野で活動されるようになった人の中には、そのご縁でお仕事したりもします(笑)。ある日「ももんがさん」と名乗る大きな荷物が家に届きました。それは15年間の『パックイン』の録音テープでした。手元にないものは、インターネット上から集め、CDには、自家製のかわいいラベルがついていました。400枚近くあったと思います。生放送だったので、こんな形で『パックイン』と過ごしたすばらしい時間と再会できるなんて、最高の感激でした。放送終了からかなりの月日が経ったのに、まだ愛されている番組ってすごいことですよね。あと『おじゃる丸』の大地丙太郎監督が「パックファン」で、元歌手のかわいいおばあちゃんの役をいただいたんです。歌を歌うシーンもあったので、新人のようにワクワクしながら真剣に練習したものです。今になって、そんなご褒美がいただけるなんて、『パックイン』って素晴らしいなと、あらためて、思いました。
人に教えることで自分がいただけるものも多いんです
僕私が今まで声優としてやってこられたのは、素晴らしい先輩に巡り会えたことと、歴史に残るようないい作品に出会えたことですね。以前出演した作品『機動戦士ガンダム』『巨人の星』『忍者ハットリくん』『釣りキチ三平』『あしたのジョー』などは、パチンコやゲームの仕事などで、しょっちゅう声がかかります。昔関わった作品から、ぽとん、ぽとんと実りの利子がついてくるみたいです。
18年前、アニメーター学院に、声優科ができる時、講師のお話をいただきました。今は様々な声優養成所で若い人と勉強しています。
声が昔のようには出ないと嘆く人もいらっしゃいますが、私は大丈夫なのです。それはきっと若い人とのレッスンがあるからです。
人に教える仕事のお話をいただいたときは、「私なんかにできるかな」という想いと同時に、「長年不器用ながら培ってきたものを分け与えたら減っちゃう」「ライバルがたくさん増えちゃう」なんて、ケチなことを考えていました(笑)。でも、心の奥底ではやってみたいと思っていたんでしょうね。実際にやってみたら新しい世界が広がり、与えられるものの方が多かったんです。母親が自分の子供と、再び子供時代を追体験するようなものです。誰もうわの空だったり、私語をかわすような生徒はいません。教室は元気ではじける笑顔が溢れています。好きなことを学んでいるからです。生徒みんなのオーラが私にも乗り移ってくるようです。今ではもう年月が経ったので、私なりのカリキュラムもしっかり出来上がってきたように思います。
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