タイの洪水で、日本の排水ポンプ車10台が、18日、バンコクに到着し、浸水で多くの日系企業も深刻な被害を受けた、中部アユタヤの工業団地などで、排水作業に当たることになりました。
タイに到着したのは、日本の国土交通省の地方整備局などが保有する、高性能の排水ポンプ車10台です。バンコクで開かれた式典には、治水や排水の専門知識を持ち、今回、国際緊急援助隊の隊員として支援に当たる、国土交通省などの職員など20人が参加しました。一行を迎えたタイのヨンユット副首相は、「私たちは今、かつてない苦境に立たされています。日本からの大きな支援に心から感謝したい」と謝意を表しました。緊急援助隊はまず、浸水被害の大きい中部のアユタヤに向かい、19日から、およそ150社の日系企業が入居する「ロジャナ工業団地」で排水作業を始め、また、地元の要望に応じて、水につかったままの病院や学校など、排水を急がなければならない施設に出向くことも検討しているということです。国際緊急援助隊の隊長を務める外務省の舩山光一企画官は、「東日本大震災の際の、タイからの支援への恩返しとともに、被災した日系企業の支援に力を入れたい」と抱負を述べていました。