宇宙に関する大きな誤解
テーマ:ブログビックリしました。
宇宙の果てってある?というブログネタで多くの人が書いています。
それを読んでいて、皆さんが恐るべき誤解をしていることに気が付きました。
ブログを書いている方の中で、ビッグバン理論というものがあるを知っているにもかかわらず、「だから宇宙に果てがある。」と思い込んでいる人が多いのです。
彼らは、宇宙が一点から火の玉になって爆発したのだから、爆発した地点が宇宙の中心でそこを中心に宇宙空間と宇宙じゃない外側との境界が膨らんでいると考えているようです。
それはとんでもない誤解なんですが、そう思っている人の方が多いようです。
その誤解の原因は4次元の宇宙を2次元のイラストで説明しているからだと思います。
ホントはそれを4次元に復元して理解しなきゃならないんですが、3次元にまでしか復元できてないのが原因でしょう。
たとえば、このイラストはビッグバンとインフレーションを表しています。
時間の流れを下から上にとって、時間の経過とともに宇宙が膨張していることを示しています。
それを時間軸で真横にばっさり切ればある時点の宇宙の大きさを示しています。
イラストでは、それが円形であり円ならば中心もありますし、果て=円周もあります。
だけど、実際には平面円ではなくて4次元の時空宇宙なんです。
我々が理解しやすい3次元の球体において球表面は有限ではありますが、果てはありません。
球の表面はどこが中心でもありません。どこも同じなのです。
この球表面に星が散らばっていたとします。
球体が風船のように膨らむとき、どれか一つを太陽系としましょう。
太陽から近い星も遠い星も膨らむにつれて離れていきます。
それは遠い星ほど速く遠ざかるように見えるでしょう。
すなわち、見方によっては自分のいるところを中心にして宇宙が広がっているように見えます。
しかしながら、他の星から観測したとしましょう。
その場合も全く同じように遠い星ほど速く遠ざかって見えるはずです。
その星の観測者も自分が宇宙の中心にいるように見えるでしょう。
でも、どこも中心のように見えて中心ではありません。
我々が4次元宇宙を観測して分かることは、他の星が太陽から遠ざかっていること、遠い星ほど速く遠ざかるように見えること。
3次元球からもう1次元上がって4次元の時空における3次元空間は、3次元球の表面と同じです。
宇宙が膨張すれば、宇宙のどこの空間にいても同じように宇宙が広がるのを観測することができます。
それを未来のロケットで宇宙から飛び出して外から観測するということはできないんです。
この子宇宙~孫宇宙のイラストもイメージだけ理解してもらえばいいわけで、間違ってもこんな絵柄が宇宙をあらわしているわけじゃありません。
これも4次元を2次元に落として描いているから仕方ありません。
もしかしたら、巨大ブラックホールに落ち込んだ物質が他の宇宙のホワイトホールとなって噴出しているかもしれません。
それをイラストにしたらこんなポリープみたいな宇宙になるんでしょうが、そんなふうに見えるわけじゃありません。