会見で桃井球団社長は、5項目にわたる清武氏の解任理由を説明した (撮影・桐山弘太)【フォト】
−−今後、清武氏と関係がなくなるのか
「そういうことですね。取締役を解任して、ほかの職務を解きましたので、はっきり言えば、巨人軍に出入りするのも、巨人軍の許可なしでは入れない状態です」
−−後任は
「職務的には後任は原沢という形になります。原沢はすでに常務取締役であったのですが、今までは球団副代表で連盟担当、総務本部長でしたけど、彼が清武のやっていた球団代表、それからGM、編成本部長をする」
−−原監督ら首脳陣に相談や報告は
「これは相談する内容ではありませんので、話はしておりません。ただ、これが終わったら、やはり球団のフロントの大きな異動なんでね、すぐ連絡をしなければと思っています」
−−相手の法的措置への準備はしているのか
「解任するわけですから、それなりの理由がしっかりなければいけないし、法律的にもしっかり手続きを踏まないといけない。枡本先生にいろいろご相談に乗っていただいて、会社法の手続きをしっかり踏んで今回の処分に至ったということです」
−−解任か、解雇か
「解任です」
−−球団の取締役会に清武氏は出席したのか
「清武は球団の取締役ですが、その前の段階でグループ本社の取締役会で解任が決まっておりますので、もうすでに取締役ではないので、彼は出席しておりません」
−−本人には
「取締役会が終わりまして、こちらに戻ってきたのが3時半過ぎだった。3時40分から本人を呼んで、通告いたしました。一言、分かりましたと言っていました」
−−今後の補強方針は
「編成の責任者が変わるということで、今まで清武がやってきた編成作業というのはいったんは白紙に戻さざるえないのかなと、原沢が引き継がなきゃならんのかなと思っています。ただし、大変なハンデを背負うことになる。われわれは相当覚悟を固めていかないといけない」
−−清武氏への法的措置は
「今のところ、具体的にないですね」
−−渡辺会長の反応は
「今日の結論というのは、主筆(渡辺会長)、あるいは今度オーナーになった白石グループ本社社長と、繰り返し協議を重ねてまいりました。その結論として至ったのが今日です」
−−日本シリーズ期間中の人事発表は
「確かにおっしゃる通りです。私たちが問題にしているのは、清武くんが日本シリーズ前日にああいう会見をやって、混乱をさせたということ。この間も私、コミッショナーに電話でお詫びしました。ファンの方々に大変申し訳ないことだと思っております。ただ、ああいう形になってしまったものを、やっぱり一刻も早く正常な形に戻さないといけないということで、この時点で決定をいたしました」
−−人事はすでに発令されたのか
「そうです。もう本社の取締役会が終わって、巨人軍の株主総会があったとみなされた時点で、発令というか効力は発揮されている。私は15日に宮崎に行きました。監督、コーチは今回の事態に非常に困惑していました。涙を浮かべるような人もいました。うちの球団職員もこの一週間、非常につらい思いをしてきた。私自身も強い憤りを覚えますし、代表取締役として責任を感じています」
−−清武氏から謝罪の言葉はあったのか
「私はけっこう彼と話す機会がありまして、謝罪という形での言葉は聞いていません」
−−清武氏の発案で創設された戦略室の行方は
「彼だけの発案ではない。球団として、私も了承したこと。いかに、実のあるものにするか」
−−加藤コミッショナーへの説明は
「まだ報告しておりません。週明け、実行委員会(22日)もありますので、私もオーナーから外れるわけですし、ごあいさつを兼ねてうかがわないといけないなと思っています」
−−収束か
「終わらさなきゃいけないと思っています。長嶋さんがおっしゃっていたけど、巨人軍がこれほどの混乱を招いたことはありませんですし、この大試練をチームとフロントが一体となって、なんとしても乗り切っていかなければならないと思っています」
−−コーチ人事の変更は
「ないです。原沢GMの考え方を尊重して、ゼロにしちゃうわけではない。原沢がどう考えるかということからスタートしたい」
(紙面から)