消費者院に寄せられた苦情のうち、エンジン問題など安全に直結する重大な欠陥は、交通安全公団に通知され、そのほかの品質に関する問題は消費者院で処理される。消費者院が処理した苦情件数は、今年1-10月で2940件に上った。苦情のうち、メーカーが欠陥を認め、部品交換や無償修理に応じるケースは90%に達する。整備工場を転々とした末、消費者院に寄せられる苦情の大半には明らかな欠陥が潜んでいたことになる。
モデル別で最も苦情が多かったのは、韓国GMのラセッティ・プレミアだった。2008年11月の発売から今年3月の販売終了まで約10万3000台が売れたが、消費者からの苦情は今年だけで214台に達し、販売台数に占める今年の苦情発生率は0.2%に達した。消費者の告発で調査が始まったトランク・助手席の水漏れでは、韓国GMが対象全車両をリコール(回収・無償修理)することになった。
現代・起亜自動車は騒音、振動問題が多かった。現代自を代表するセダンのソナタは、水たまりや路上の突起を越える際にカタカタという音がするとの苦情が37件寄せられた。13万6000台が売れた同モデルは、サスペンション部品の構造を変更したことで問題が解決した。
自動車性能研究所のパク・ヨンソン博士は「世界5位の自動車生産大国に見合わない細かい品質上の欠陥が絶えない。韓国の自動車メーカーは消費者が集団で問題を提起するまで、自発的に欠陥を認めないなど旧態依然だ」と批判した。