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最終更新:2011年11月11日(金) 19時40分

陸前高田、「仮設の街守る自警団

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 東日本大震災の発生から11日で8か月となり、被災地は冬を迎えました。「自分たちの地域は自分たちで守る」。地域社会の再生に向けた取り組みを取材しました。

 この秋一番の冷え込みとなり、日本列島が震えた11日。被災地・宮城県気仙沼でも11日朝の最低気温が2.7度と、日増しに寒さが厳しくなっています。

 「(震災から)8か月になってもこれから寒くなるし、気が休まることってまだ無いですよね。私だけなのかな」(仮設住宅に住む人)

 午後2時46分。

 「3月11日の大震災から今日で8か月を迎えました」(釜石 野田武則市長)

 死者1万5836人、3652人が今も行方不明のままです。

 宮城県石巻の仮設住宅では、窓を二重にするなど防寒対策の工事が急ピッチで進められています。

 「いつまでも仮設に入っていると、復興、立ち直ったとは思わない」(仮設住宅に住む人)

 仮設住宅に住む人たちは、今も先の見えない日々を過ごしています。そんな「仮設住宅」を自分たちの「街」と捉え、自らの手で守っていこうという機運が今、高まっています。岩手県陸前高田の仮設住宅。集まったのは入居者で結成された自警団です。

 「ここ危ない。これ(電灯)がつくとだいぶ違うんだけど・・・」

 メンバーは20代から40代の60人。毎晩欠かさず2回のパトロールを行います。

 「自分たちで決めてやっていこうという趣旨のセーフティーネットなので・・・」

 自警団の代表を務める村上覚政さん(35)。内で3番目に大きい130世帯が暮らす仮設住宅で防犯組織を立ち上げました。

 「(同じ仮設住宅でも)全然すれ違わない人は、ここに住んでいるのか住んでいないのか、この人はここの人なのかという疑問もいろいろあったので・・・」(自警団の代表 村上覚政さん)

 現在、被災地では全国から応援の警察官が動員され、パトロールなどを行っていますが、やがて撤収します。かつては平和だったコミュニティー。残念ながら、そこも変わってしまいました。

 「前は鍵を閉めていかなくても良かったが、今だと閉めていかないと・・・」
 「(自警団が)来るというから安心」(仮設住宅の入居者)

 自警団の代表を務める村上さんは5年前、父親のカキの養殖業を継ぐため、地元に戻ってきました。津波を受けた作業場は先月、ようやく復旧。仕事に追われながらも毎日パトロールに参加しています。

 「(村上さんは)夜は防犯隊、昼間はこうやって働いている。よほど疲れると思うが、若さで頑張っているからたいしたもの」(漁師仲間)

 「夜中に足音がする」という相談を受け、この日、パトロールを行ったのは午前1時。自分たちで仮設住宅を守ろうというメンバーの思いは強くあります。

 「今、ここに来ているのはみんな責任感を持っているから。自分の住んでいるところを守りたいから『俺は参加します』と・・・」(自警団のメンバー)

 自警団を通して芽生えた「1つの街」という意識。

 「防犯だけじゃなくて、もう一度、この中のコミュニティーを、人とのつながりを大事にしたものを作っていきたい」(自警団の代表 村上覚政さん)

 自分たちの地域は自分たちで守る。仮の住まいが少しずつ自分たちの街へと変化しています。(11日17:49)

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