ニュースランキング

'11/11/18

バス回送削減へ車庫分散増設




 呉市交通局からバス事業の移譲を受け、来年4月運行を始める広島電鉄(広島市中区)が現在7カ所ある市交通局の車庫を再編した上で、12カ所に増やす方針を固めていることが分かった。拠点分散化により回送区間を短縮、運行コスト低減を図る。

 警固屋、宝町、広白石、東畑、郷原の5カ所にある市交通局の車庫を利用。築地町の交通局整備工場を車庫としても使い、市有地の音戸町早瀬小跡地も有償で借りる。自社物件は計5カ所で、取得した広白岳と焼山北の土地を車庫として整備。阿賀北や広島県熊野町、広島市の既設車庫も使う。

 広電は、車庫の分散化、回送区間短縮は効率運行、コスト減に加え、事故防止にも有効という。

 ただ交通局の拠点である阿賀南営業所は利用しない。同営業所を拠点とすると回送ロスは年間約22万キロ、燃料代などの余分な経費は約8千万円かかる。

 市営バスは年々利用者が減少、交通局は市の一般会計からの補助金で赤字を補てん、運営を続けてきた。市は民間移譲後も赤字路線に補助金を出す方針だが、広電の椋田昌夫専務は「分散化で補助金に頼らない経営体制を目指す」としている。

【写真説明】広電が呉市焼山北に新たに確保した車庫用地




MenuTopBackNextLast