ニュースランキング

'11/11/18

爆発事故グリーンピース警告


 周南市の東ソー南陽事業所の第2塩ビモノマープラントが爆発、炎上した事故を受け、国際環境保護団体グリーンピース(本部オランダ)が東ソーや山口県などに対し、早急な情報開示と調査を行う必要があると警告する声明を出していたことが17日、分かった。

 声明によると、今回の事故は、塩ビモノマーが爆発した可能性が大きいと指摘。その際にダイオキシンなど有害性の高い化学物質が発生し、大気中に放出された懸念があるとして、東ソーと県などに早急な情報開示と調査を行う必要があると警告している。

 グリーンピース・ジャパン(東京)によると、塩ビモノマーにはそれ自体に発がん性が確認されており、燃焼の過程ではダイオキシン類が発生する。東ソーの発表では塩化水素ガスが大気中に漏れたことには触れられているが、塩ビモノマー自体が燃えたことは明らかで、住民の安全を守るべき立場の県や周南市は早急に調査を進める一方で、事業者である東ソーに速やかに情報開示させる必要があるとしている。

 グリーンピース・ジャパンの佐藤潤一事務局長(34)は「塩ビモノマーが燃えたとすればダイオキシンは発生しているはずだ。爆発事故の消火作業で流された水とともに有害物質が海に流れ込んだ可能性もある。住民の健康への短期長期の調査が必要だ」としている。

 東ソーは事故当日の13日、有毒な塩化水素が漏れたとして付近の住民に一時窓を閉め屋内に待機するよう要請した。その後は人体に影響を与えるような漏出はないとしている。

 一方、周南市は17日時点で、住民の健康被害や農産物被害などを調べる予定は当面ないとしている。




MenuTopBackNextLast