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「消えた年金記録」など何かと気になる年金。自分自身の年金記録は自分で確認することが一番 |
「消えた年金記録」などと社会を騒がせている年金問題。誤った年金の支払い記録により、年金の支給額が大きく変わってしまうことも。
老後の生活を考える上で避けて通れないのが公的年金。これらの支払い記録をきちんと確認をしておきたいところ。と同時に、どれくらいの年金が支給されるのかが気になります。
ところが、ここ数年の年金支給額は予想できますが、数十年後などの支給額はわからないというのが実情。ならば、現在年金を受給している人たちはどれくらいの年金を受け取っているでしょうか?
65歳から支給される老齢年金
日本の年金制度。国民年金(水色の部分)からは「老齢基礎年金」が、厚生年金(ピンクの部分)からは「老齢厚生年金」が支給される
まず始めに、公的年金のおさらいをしておきましょう。公的年金は「3階建て」と言われており、水色の部分が基礎年金となる「国民年金」です。自営業者などは、この「国民年金」に加入しており「第1号被保険者」と呼ばれています。
また、サラリーマンや公務員などは「第2号被保険者」と呼ばれており、厚生年金(公務員は共済年金)に加入していることになります。また、この第2号の人は国民年金にも同時に加入していることになっています。
次に、サラリーマンや公務員の妻(年収制限あり)は、「第3号被保険者」として国民年金に加入しています。
そして、65歳以上(厚生年金では生年月日によって60歳以降から一部受給)になると、加入していた年金から、老齢年金が受けとれるということです(国民年金基金、厚生年金基金からも支給されますが、この記事では国民年金と厚生年金の部分のみを紹介します)。
平均受給額:国民年金5万3千円、厚生年金16万1千円
平成元年から19年の国民年金・厚生年金の年金受給者の平均年金月額。平成19年時点で厚生年金が16万1千円となっており、国民年金の約3倍の受給となっている(出典:社会保険庁)
では、現時点で年金を受給している人の平均を見てみましょう。平成19年で厚生年金が161,059円、国民年金が53,602円となっています。厚生年金が国民年金の約3倍となっており、厚生年金として約10万円の上乗せがされているのがわかります。
また、国民年金は平成元年から右肩あがりに受給額が伸びてきていますが、厚生年金は平成7年で17万円、13年で17万4千円とあがっていたものの、19年では16万1千円に減っています。実際に受給額のピークは平成11年で17万7千円でした。
年金だけで老後の生活を考えるのは難しいようですね。
次のページでは、男女別の受給額などを詳しく見ていきましょう。