コメの検査の在り方 課題に
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コメの検査の在り方 課題に

11月17日 5時27分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、この秋、福島など17の都県が新米の放射性物質の検査を行いましたが、これまで国の暫定基準値を超えたケースはありません。基準超えが判明したコメは福島県の検査をすり抜ける形になったことから、今後、自治体で行う検査の在り方が課題になりそうです。

福島など17の都県が行った検査は、収穫の前と後の2段階でコメに含まれる放射性セシウムを調べるものです。収穫前の「予備検査」は、農地の放射性セシウムの濃度が1キログラム当たり1000ベクレル以上だった市町村などが対象で、数か所の水田を選んで行われます。「予備検査」で放射性セシウムの濃度が200ベクレルを超えると、その市町村は「重点調査区域」となり、15ヘクタールごとに1か所、「本検査」が行われます。本検査で食品の暫定基準値の500ベクレルを超えた場合、コメが収穫された地域に出荷制限が行われることになっていました。基準超えのコメが見つかった福島市の大波地区でも、2か所で本検査が行われましたが、いずれも基準を大幅に下回っていたということです。新米の検査は、埼玉県の一部を除きすべて終わっていますが、これまで国の暫定基準値を超えたケースはありません。今回、基準超えが判明したコメは、福島県の検査をすり抜ける形になったことから、今後、対象となる水田の選び方や抽出検査の在り方など自治体で行う検査方法が課題になりそうです。これについて、農林水産省は「検査のサンプル地点の選び方など、より効果的な検査体制を整備できるよう来年に向けて検討していきたい」と話しています。