福島市大波地区の1か所の水田で収穫されたコメから、国の暫定基準値を超える1キログラム当たり630ベクレルの放射性セシウムが検出されたことが分かりました。福島県は、この水田を含む大波地区について、今年度のコメの出荷を見合わせるよう要請しました。
福島県によりますと、福島市大波地区の農家が1か所の水田で収穫したコメについて、今月14日、農協に放射性物質の検査を依頼したところ、簡易検査で国の暫定基準値の1キログラム当たり500ベクレルを超える放射性セシウムの値が検出されました。このため福島県が改めて検査したところ、玄米から1キログラム当たり630ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。検出された農家が収穫したコメは、今年度およそ840キログラムあるということですが、市場には流通していないということです。検査結果を受けて福島県は、この農家の水田を含む福島市大波地区の今年度のコメの出荷を見合わせるよう要請しました。福島県が先月行った放射性物質の量を調べる「本検査」では、大波地区にあたる旧小国村は、2か所で検査が行われましたが、放射性セシウムは、国の暫定基準値を大幅に下回る1キログラム当たり33ベクレルと28ベクレルしか検出されず、県はこの地区のコメの出荷を認めていました。福島県では、この農家を含めた大波地区の農家154戸について、さらに詳しい調査を行うとともに原因を調べることにしています。