福島市の大波地区で収穫されたコメから、原発事故のあと初めて国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されたことを受けて、福島県と農協などが対策会議を開き、検査態勢の強化に向けて連携を強めていくことを確認しました。
この問題は、福島市の大波地区の水田で収穫されたコメから、玄米1キログラム当たり、国の暫定基準値の500ベクレルを超える630ベクレルの放射性セシウムが検出されたものです。原発事故のあと、コメから国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されたのは初めてで、国は福島県知事に対し、大波地区でことし収穫されたコメの出荷停止を指示しました。こうしたなか、福島県は17日午後、福島市で対策会議を開き、会議には、福島市と、放射性セシウムが検出されたコメの農家が所属する「JA新ふくしま」の担当者らが出席しました。この中で、福島県は、大波地区で生産されたすべてのコメについて検査を行う方針を説明し、これに対して、JA新ふくしまは「管轄する福島市と川俣町で生産されたすべてのコメについても自主的に検査を行いたい」という考えを示しました。これを受けて、福島県は、検査の対象範囲を広げるかどうか検討するとともに、検査態勢の強化に向けて連携を強めていくことを確認しました。