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事件
比叡山延暦寺が暴力団参拝を拒否 山口組に“絶縁”を通知 過去には香典名目で数千万円上納も
2011.11.17 14:39
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天台宗総本山の比叡山延暦寺(大津市)が指定暴力団山口組(総本部・神戸市)に対し、寺内で安置している歴代組長の位牌への参拝を拒否する通知を送っていたことが17日、分かった。延暦寺では平成18年、山口組歴代組長の法要が営まれたことが発覚。今後の法要を拒否する方針を表明しながら、その後も少人数の参拝は受け入れていた。近年、暴力団排除の機運が高まり、ようやく“絶縁”に踏み切った格好だ。
延暦寺では18年4月、初代~4代目山口組組長の法要が阿弥陀堂で営まれ、全国の直系組長ら幹部約90人が参列。滋賀県警が前日に中止を要請したが、延暦寺は「慰霊したいという宗教上の心情を拒否できない」として応じなかった。
警察当局は当時、銃刀法違反罪で服役中だった6代目組長の体制強化や資金集めを狙い、香典名目で数千万円が上納されたとみられると分析。全国7万以上の寺が所属する全日本仏教会(東京都)が昭和51年に暴力団排除を決議していたことから、延暦寺の代表役員ら7人が引責辞任する騒動に発展した。
延暦寺側は「今後は暴力団の法要は拒否する」と表明し、歴代組長の位牌を非公開の場所に安置して親族のみ参拝を許可する-という条件を設けた。
翌年8月、組関係者は再び参拝。約1週間前に電話で「位牌に参拝したい」と寺側に連絡があり、数人の男が位牌前で焼香した。延暦寺は親族かどうかの確認はしなかったという。
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