2011年9月18日 18時33分 更新:9月18日 19時18分
世界的に貴重な地質や地形、火山などを有する自然公園・世界ジオパークに18日、高知県の「室戸」地域が認定された。ノルウェーで開催された世界ジオパークネットワークの国際会議で決まった。国内では▽洞爺湖有珠山(北海道)▽糸魚川(新潟県)▽島原半島(長崎県)▽山陰海岸(京都府、兵庫県、鳥取県)に続く5地域目。
認定エリアは、太平洋に突き出た室戸半島の先端にある室戸市全域の248平方キロ。約1億年前の白亜紀以降の地殻変動を伝える痕跡が数多くあり、プレートテクトニクス理論を裏付ける地質や、巨大地震による隆起で形づくられた海岸段丘などが見られる。このエリアは、近く発生が予測される南海地震の震源域にも重なっている。
また、国天然記念物の亜熱帯性植物や海岸植物群落▽捕鯨の伝統▽空海が修行をした御厨人窟(みくろど)▽四国八十八カ所の巡礼地▽海洋深層水を利用した産業など、自然や歴史、文化、生活とのつながりも評価された。同市の小松幹侍市長は「室戸市の交流人口の拡大などにつなげたい」と話した。
世界ジオパークネットワークは国連教育科学文化機関(ユネスコ)の支援で04年に設立され、自然保護を重視する世界遺産と比べ、観光や教育、地域振興への積極活用を求めている。【黄在龍】
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