'11/11/14
「京」が連覇達成 スパコン計算速度世界ランク
スーパーコンピューターの計算速度の世界ランキングを判定する欧米の専門家によるプロジェクト「TOP500」は14日、理化学研究所の「
スパコンは、科学や産業、軍事などの研究開発で有力な手法になっているシミュレーション(模擬実験)をする重要な基盤。開発目標の毎秒1京回(京は兆の1万倍)を超える計算速度を記録した京が、世界の激しい開発競争の中、首位を維持した。
京は理研と富士通が共同開発。最新ランキングには、構成要素の864台すべての計算機を使って達成した毎秒1京510兆回の計算速度で申請した。計算機の設置途中だった6月の段階では毎秒8162兆回で、2位の中国のスパコンより3倍以上速かった。
京は、来年6月にシステム全体が完成し、同年11月から本格的に運用を始める。地震や津波、台風などの地球科学や宇宙の成り立ちに関するシミュレーションのほか、革新的な素材や医薬品、自動車や飛行機の開発などに使われる。
京は、政府が日本の科学技術力を支える「国家基幹技術」と位置付けて開発を主導。2009年、行政刷新会議の事業仕分けで、蓮舫参院議員から「世界一でないといけないのか。2位では駄目なのか」と指摘されたことでも話題になった。
「TOP500」は半年ごとに更新される。