2分の1回転以上の回転不足(down-grade、図の21の位置)は、明らかに前のめりで着氷するので分かりやすいが、わかりにくいのが、4分の1回転以上、2分の1回転未満の回転不足(under-rotation、図の22の位置)。どちらも背中から着氷はしている。
■難しい「cheated jump」の判別
大抵の回転不足はこの範囲だ。バンクーバー五輪シーズンまでは、under-rotationも4回転ジャンプの場合、3回転分の基礎点しかもらえなかったが、昨シーズン以降、4回転ジャンプの基礎点の70%は残るようになった。
4回転ジャンプのように難しいジャンプや、ミスジャンプの場合はunder-rotationも比較的たやすく判別できるのだが、問題はフィギュア用語で「cheated jump(cheat は『だます、不正をはたらく』などの意)」と呼ばれるもの。
under-rotationの位置で着氷しているのだが、体が柔らかく、器用な選手の中にはうまくつま先でクイっと回り、フリーレッグ(着氷しない方の足)も流れ、いかにもきれいに決まったかのように見える。専門家でなければ、相当、そこだけを真剣に見ていないと正直、見過ごしてしまう。
04~05年シーズンに新採点方式が導入される前、「cheated jump」が横行した。世界選手権や五輪でも、今の基準では「under-rotation」となるジャンプをいくつか跳んでいても、メダルを獲得している。
平松さんによると、ISU内でも問題視されていたそうだ。そこで新採点方式では回転不足に減点が科され、そのルールが浸透するにつれて、判定も厳しくなってきたのだという。
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