※これは完全に一発ネタです。
生徒会役員共を全員性転換させてみました。
作者の別作品「生徒会変態共」とは関係ありません。
また、違う作品として差別化するためにこちらは4コマ形式のように細かく区切っていません。
以下の内容が含まれるので、駄目な人はお気を付けください。
・性転換
・それに伴う一人称の変化
・話を合わせるために容姿、名前、状況の変化
・15禁程度な下ネタ?
それでも大丈夫な方はどうぞ。
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私立桜才学園。
元は伝統ある男子校だったが、近年の少子化の影響で今年から共学化。
その数男子524人、女子28人。
その学園に今年新しく入学してきた津田タカコ。
彼女が新入生として新しい学園生活を始めるところからこの物語は始まる……
#1
私の名前は津田タカコ、高校一年生。
5月に入り、入学式が終わって一ヶ月目の朝。
私は桜才学園への道を歩いていた。
家を出た時は特に何も思わなかったけど、今はちょっと違和感がある。
電車に乗って、学園前の駅に近づくと周囲の男子の割合が激増したのだ。
最初ほどじゃないけど、いまだにこの光景にはあまり慣れない。
電車の中では朝のラッシュの中、男子生徒たちが必死に私の体に触れないようにしているのがちょっとおかしかった。
最近じゃ痴漢の取り締まりはきついし、間違えられただけでも大変らしいし。
彼等にしてみれば、身の潔白を証明するために必死なのだと思う。
こういう時、女の私は痴漢に間違えられることもないし良かったと思う。
まぁ、狙われる可能性もないこともないかもだけど……
「うーん……」
それにしても、駅を出てからはさらに男子の割合が増えた。
学園前の駅からは徒歩10分ほどだけど、その間に女子二人しか見ていない。
それ以外はものの見事に男子ばかりだ。
皆、私みたいに女子生徒が珍しいのか、通り過ぎる時にこちらをちらちらと見ている。
嫌ってわけでもないけど、あまり見られるのは得意ってほどでもないし。
交通の便が良かったからあまり考えずに受験しちゃったけど、はやまったかしら?
だって男子ばっかりだし、ちょっと肩身が狭そう。
いくら男子校だったっていっても共学化するんだからもう少し女子がいるものと思ったんだけどなぁ……
この学園なら、家を出るのは8時前で十分間に合う。
朝の睡眠時間が他の学校よりも長くとれるという理由から選んだんだけど。
やっぱりもう少し考えた方が良かったかも。
「こら!! そこの女子生徒!!」
「?」
校門をくぐると、急に大声で呼び止められた。
周囲を見渡しても男子生徒ばかり、女子はこの場に私しかいない。
必然的に呼び止められたのは私なんだろう。
声の主の方を見ると、私を指さして腰に手を当てている男子生徒がいた。
きりっとした眉が凛々しい印象を与える。
制服をきっちりと着こなしていて、ぴんと背筋をのばしている姿は凛とした印象を受けた。
真面目そうで、まさに大人の思い描く理想の青年像といった感じ。
しかも顔も整っているからちょっと気圧される。
彼は私のほうに近づくと、じろじろと私の体を上から下まで見た。
セクハラかとも思ったけどその表情は至極まじめそのもの。
よく見れば、彼の左腕には生徒会と書かれた腕章がついていた。
「君は新入生だな」
「はい」
「制服の着かたがだらしないぞ。ちゃんとタイをつけろ」
どうやら朝の服装チェックをしていたらしい。
あー、入学早々面倒な感じの人に捕まったわね。
「まったく近頃の生徒はラフなスタイルが格好いいと思っているから困る。
その点、私はきっちりと固くしめているぞ」
「はぁ」
「やはり男はきっちりと固くなくてはな!」
「はぁ―――は?」
「女子とて同じことだ。
君も締まりの悪い女とは思われたくはないだろう?」
「意味がわかりません」
何?
セクハラなの?
こんな朝っぱらから見ず知らずの人間にセクハラするのが元男子校のノリなの?
「む? そうか……とにかく制服の着崩しは校則違反だ」
「はぁ」
「どれ、私が直してやろう」
彼が私の襟元に手を伸ばす。
いきなりなことで、私は抵抗するタイミングを逃してしまった。
流れるような動作で男子の手が私に制服のタイを綺麗につけなおす。
知らない人に制服を触られるのに抵抗はあったけど、目の前に整った男の顔が来れば動揺もするものだと思う。
私は別に男性恐怖症ってわけじゃないし、中学でも男子の友達はいたけど……
ここまで綺麗な顔した男の人って今まで周りにいなかったからなぁ。
「よし、これでいいだろう。以後、気をつけるようにな」
いつのまにか制服を直すのが終わっていて、その言葉に私は正気に戻った。
ちょっとこの男子生徒から距離を開ける。
うぅ、ちょっと恥ずかしい。
中学の時の男子の友達は、少なくともこんなになれなれしく触れてきたりはしなかったんだけど。
私が恥ずかしいと思っているのに、向こうは平然としているのが少し気に食わなかった。
「こうして一人一人がきちんと身なりを整えれば、気持ち良く授業が受けられるというものだ。」
満足げに語るその人に、私は少し意趣返しがしたくなった。
本当に、別に歯向かうつもりじゃなくて、ちょっとくやしかっただけなんだけど。
「でもこのての検査って、ひっかっかっても教室に戻ればもとにもどしちゃうんですよね」
「ほほう?……では念入りにきつく結んでやろうか」
「う、嘘です!! 大丈夫です!!」
私の言葉にわきわきと両手の指を動かしてせまる男子。
あきらかにその指の動きは制服の乱れを直す動きじゃない。
なんというかこう……逆に乱れを作るような卑猥な動きだ。
ドン引きして慌てて訂正する私。
それに満足したのか、男子生徒は卑猥な動きをする指を向けるのを止めてくれた。
だけど、変わりに私を非難してくる別の声が。
「俺たち、生徒会の活動は行動することに意義がある。
“やっても無駄”というのは理想に向かって行動出来ない怠け者の逃げ道」
背後から現れたのは、綺麗な金髪をした小さな男の子。
身長的に私の胸くらいまでだから小学生だと思うんだけど、何故か学園の制服を着ている。
その子は下から私を見上げるようにして、こちらを睨んでいた。
「はっきり言って、お前みたいな小さい人間嫌いなんだよ!!」
「……」
いきなり初対面の人間に向かって、小さいとか嫌いとか……何、このこ?
ちょっと生意気だとは思うけど、子供のいう事だからそこまで腹はたたない。
まぁ、男の子ってそういうものなのかもしれないけど。
小学生の頃の男子たちってやんちゃな口のきき方するしね。
あれ、でもなんで小学生がここに?
しかもこの子も生徒会の腕章をつけている。
「あの……このお子さんは?」
私は隣にいる先ほどの生徒に聞いてみた。
だけど、その言葉がこの子供の怒りのスイッチに触れたみたい。
「貴様ー!! 言ってはならないことを言ったなー!?
俺を怒らせるとどうなるか思い知らせてやる!!」
怒ってます!……と訴えるかのように目を吊り上げて地団駄を踏む男の子。
これが漫画ならぷんぷんという擬音が背後に出ていることだろう。
あっ、そういえば子供って自分が子供扱いされると嫌がったりするのよね。
「うりゃ―――――!!」
男の子が私に向かって蹴りを入れようとする。
でもいかんせん、距離が微妙に離れていたことでその蹴りは私の体に届かない。
届かなかったんだけど……つま先が私のスカートのすそを捉えた。
ふわりと巻き上がるスカート。
「……」
「ほう、純白か。やはり女子高生の下着は白に限るな」
「……ど、どうだ参ったか!?」
ばっちりと見えていたのか、最初に声をかけてきた男子生徒がうんうんと頷いている。
男の子は自分がしたことにちょっと赤面しつつも、どうだと胸を張っている。
……ていうか、さすがに高校生になってまでスカートめくりをされるとは思ってもみなかったんだけど。
「……エロガキ」
「な!? 俺はエロくない!! ガキでもない!!」
「高校生にもなってスカートめくりされるとは思ってなかったんだけど」
「ぐっ!……わざとじゃない!!」
「自分から足でめくっといてわざとじゃない?」
「うぅ~~~」
「なんで小学生が高校にいるのよ」
こちらを真っ赤になって恨めしそうに見上げる男の子。
でも別に小学生に睨まれても怖くないのよね。
「ぬぐぐ……俺はこれでも16歳だ!小学生じゃない!!」
「ええ!?」
私と同じ年にはどう見ても見えない。
金髪も染めている感じはしないし、ハーフっぽい顔つきだけど。
純粋な日本人顔じゃないにしても幼く見える。
そもそも身長があきらかに150ないわよね……むしろ140あるのかしら?
「いいかぁ!俺はIQ180の帰国子女だぞ!英語ペラペラの10桁の暗算なんて朝飯前!!
その才能を買われ現在生徒会の会計を務める!!
どうだ!? これでも俺を子供扱いするか!?」
「しかし夜の9時には眠くなる」
「子供じゃない」
「ちくしょ――――!!」
私に食ってかかろうとする子供を、先ほどの男子生徒が羽交い絞めにして止めてくれている。
なんというか、その様は保護者に喧嘩を止められている小学生そのもので、逆に微笑ましかった。
私もうそろそろ行ってもいいかなぁ?
「こらこら二人とも」
そんなことを考えていると、また別の人が出てきた。
二度あることは三度あるというけれど、この人も同じように生徒会の腕章をつけてる。
「新入生を困らせちゃ駄目だぞ」
そう言って二人に注意してくれる男子。
三人の中では一番身長が高い。
茶色がかった、若干パーマのかかった髪型をしている。
柔和な笑みを浮かべていて、そのふんわりとした雰囲気の美形の人。
なんていうか、おとぎ話の王子様的な紳士オーラを出している。
先の二人と違って常識的な感じがするわね。
そのせいもあってか、ちょっと胸がどきどきする。
私だって一応女の子だし、こういういかにも王子様的な人を夢見ていたころもある。
実際に目にすれば、そりゃあ恋までいかなくてもどきどきくらいはするものよね。
彼は二人に注意すると、私に向きなおって花の咲くような微笑を浮かべた。
「すまないね、足止めしちゃって」
「いえ助かりました。わざわざ助けにきていただいて……」
「いや、別に助けたわけじゃないよ。
面白かったからさっきまでずっと陰で見させてもらっていたよ」
「うわー、助からねー」
結局この人も似た者か。
まともそうに見えたけど実際はそうじゃなかったみたい。
さっきまでの胸の高鳴りが嘘のように引いていく。
知らず、私の頬が引きつるのを感じた。
「つかぬことを伺うけど、君はなんでうちの学園に入ったんだい?」
「え、まぁ……近かったからで」
正直、判断を誤った感がひしひしとするけど。
「そうなのか。共学化が決定した際に女子生徒は逆ハーレム目当てで入学してくると聞いたものだから」
「いや、ありえないでしょう」
いくらなんでもそんな理由で学校選びするなんて……想像つかない。
これが逆のパターンで、元女子高に男子がって話ならわかる気もするけど。
逆ハーレムはないわね。さすがにない。
「そうか、君は違うんだね」
「ええ、違いますよ」
「まぁ、仮に逆ハーレムが目的であっても無駄なことなのだけれどね。
うちの男子たちはみんな男にしか興味がないからねぇ」
「???」
「そんな目で見るな。私はいたってノーマルだ。
彼は重いジョークが好きなだけで男色家はこの学園にはいない……はずだ」
いいきったりしないのね。
まぁ個人の嗜好なんてわからないけれど、なんか後味悪いわね。
朝からこんな重いジョーク聞かされるとか、今日はなんなのか。
正直、王子キャラの背後に背負う薔薇の意味が別のものに思えてしまったじゃない。
……ちょっとしばらくは少女マンガを読むのはひかえようかな。
「ん?」
そうこうしていると気がつけば登校時間が過ぎていて始業ベルが鳴りだした。
私のいる場所は校門の前。
今から走ったところで、朝のHRには間に合わない。
せっかく今日はちゃんと早く起きれたのに!
「ちょっとー!! こんなとこでぐだぐだやってたから私遅刻じゃないですか!」
「あらら」
「そうか、それはすまなかったな。
お詫びに君を生徒会に入れてやろう。光栄に思え」
「え?」
意味がわからない。
なんでに遅刻したことに対する抗議をしていたら、その謝罪で生徒会に入ることになるの?
そこは生徒会から先生に言って今回の遅刻免除とか、そんなのじゃないの?
「な、何故?」
「君も知っての通りこの学園は今年から共学となった。
しかしそうなるとこの学園生活も今までと勝手が違ってくる。
できれば女の立場から意見を言える人間がいると助かるんだ」
「一理ありますけど……私には荷が重すぎます」
確かに共学化の上で、女の立場の意見も必要なのはわかる。
でもそんなの私じゃなくても、他にも何人か女子は入学したわけだし。
私よりももっと仕事できる子もいるんじゃないかしら。
「軟弱なことを言うな。君も月一で重い日があるんだろう?
それを乗り越えている君にできないはずはない」
「あんたには関係ないだろ」
セクハラか?
これはあきらかにアウトよね?
そろそろ訴えてもいいわよね?
私がどうやって文句をつけようかと考えていると、金髪の子供が少し慌てた様子を見せた。
「か、会長……こいつを入れるって本気ですか?」
「ん? 不満か?」
あ、この人会長なんだ。
確かにこの凛とした人が三人の中で一番偉そうだけど。
「いえ、おっしゃることは解りますが……
由緒あるこの生徒会にいきなり女を入れるのはちょっと抵抗が……」
むしろこっちが抵抗あるんだけどね。
男ばかりの生徒会室って、なんか汗臭そうだし。
「大丈夫だよ、ほらこの子真面目そうだし。
君も安心していいよ、うちの生徒会室は綺麗にしてるからね。
役員もみんな綺麗好きだからそこまで汗臭くもないはずだよ」
「はぁ、そうですか」
別にそういうフォローが欲しいわけじゃないだけど。
「まぁ、イカ臭くはあるかもしれないけど」
「……え?」
「うむ。大丈夫だな」
「いや、全然大丈夫に思えないんですけど……イカって何!?
今の会話のどこに大丈夫だと思えたの!?」
「まぁそう慌てるな。入ってくれれば私個人としても嬉しいんだ」
そういって、頬をそめて少し恥ずかしそうにはにかむ会長。
それはまるで恋の告白をするかのような気恥ずかしい空気を醸し出していた。
「君自身にも興味があるから」
「え……」
私は、不覚にもまたどきりと胸が小さく音を立てた気がした。
でもそれはやっぱり間違いで……
「保健体育の授業じゃ限界があるんだ」
「ちょっ!? どこ凝視してるんですか!?」
会長さんは私の股間の位置を凝視していた。
思わず身の危険を感じて胸と股間を庇うように腕で隠す。
だけど私の戸惑いやら何やらはすべて無視して話を進めてしまう生徒会の人たち。
「とゆーわけで、私が2年で生徒会長を務める天草シノだ」
「同じく2年の書記、七条アリマ。よろしくね」
「あんたと同じ1年の会計、萩村スズリだ」
勝手に私が同意したこと前提で自己紹介を始める人たち。
まだ私OKするなんて一言も言ってないんだけど。
「そして君には私が元いた副会長の席をやろう。
私の右手として頑張ってくれ」
「右腕では?」
「おやおや右手じゃある意味恋人じゃないか。
いったい彼女に何をさせる気だい?」
「1年なのに副会長なの!?
ていうかもう決まっちゃったの!?」
そのままずるずると放課後も連行されて生徒会室に連れていかれてしまった。
次の日、学園の掲示板には朝一番に私の生徒会入りが張り出されてた。
こうして、私津田タカコは生徒会に強制的に入ることになったのであった。
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人物まとめ
天草シノ
・桜才学園生徒会長
・文武両道
・外見は理想的な凛とした日本男児
・だが会長は思春期
・耳が苦手(エロい意味で)
・PCが苦手
・高いところが苦手
津田タカコ
・桜才学園生徒会副会長
・ツッコミ役
・まわりの人々に振り回される日々
・生徒会の主に先輩によるセクハラに頭を悩ませている
・弟がぶっとんでいる
・ライトM体質
七条アリマ
・桜才学園生徒会書記
・いいとこのお坊ちゃま
・茶道、華道、書道、日本舞踊など様々な習い事をしている
・リアル執事がいる
・秀才
・見た目は白馬に乗ってる王子様的なキャラ
・でも中身は生徒会一の変態
・天然
萩村スズリ
・桜才学園生徒会会計
・IQ180の帰国子女
・5か国語ぺらぺら
・見下ろせるような高いところが好き
・怖いの嫌い
・見た目は子供
・中身も子供
・父親がぶっ飛んでいる
・よく見キレる