2010.07.12
平成22年7月12日
国立大学法人東京工業大学
本学教授に対する懲戒処分について
本学教授(男性,50歳代)に対し,以下のハラスメント行為が認められたことから「停職2月」と決定し,7月7日付けで懲戒処分を行いました。
同教授は,平成17年から平成18年までの間において,①学生Aに対し,本人が就職を希望しているのに,繰り返し博士課程進学を勧めるなどして,心理的苦痛を与え,②国際会議の準備作業で発覚したプログラムミスについて,必ずしも責任があるとはいえない学生Aに対し,プログラム修正を強く要求し,時間的に間に合うかどうか分からない作業に追い立てるなどし,③その後も,進捗状況を繰り返し確認するなどして,徹夜で作業を続けた学生Aが心身の限界に達して倒れてしまうという事態を招き(ただし,その後,健康を回復),④B講師のもとでの勉学を希望して入学した学生Cに対し,B講師は主指導にならないと受け取られるような発言を行い,⑤研究テーマに関するディスカッションにおいて,長時間にわたって,学生Cの希望を否定すると受け取られるような発言を繰り返すなどしました。
これらは,国立大学法人東京工業大学職員就業規則第34条第1項に違反し,同規則第43条第1項第6号に規定する「大学の規律,秩序又は風紀を乱した場合」及び同項第8号に規定する「その他この規則によって遵守すべき事項」に違反する非違行為であって,その責任は重く,同規則第43条第2項第3号に定める懲戒処分である「停職2月」の処分とすることを決定しました。
このようなハラスメント行為は,教育者としての配慮に欠けた行為であり,誠に遺憾であります。関係者の皆様には心よりお詫びを申し上げます。
今後このようなことが起こることのないよう,同教授を含む職員に対する一層の意識啓発を図るとともに,信頼の回復に努めます。
付記:ハラスメント行為の詳細に関わる情報や被害者に関する情報については,被害者のプライバシー等に配慮し,東京工業大学として公表を控えます。
本件担当
理事・副学長(経営担当) 牟田 博光