ジェファーソン郡破綻でホイットニー氏の懸念再燃も-シュローダー氏
11月10日(ブルームバーグ):米アラバマ州ジェファーソン郡による9日の米連邦破産法の適用申請を受け、投資家の一部が非課税債から資金を引き揚げており、米国債との比較で既に高水準にある地方債利回りを高止まりさせる恐れがある。ワスマー・シュローダー社のマイケル・シュローダー社長兼最高投資責任者(CIO)が指摘した。
シュローダー氏によると、銀行アナリストのメレディス・ホイットニー氏が地方債市場で「数千億ドル」規模のデフォルト(債務不履行)が発生すると昨年予想しているだけに、今回のジェファーソン郡破綻で一部の買い手が動揺する恐れがあり、非課税ファンドからの大量の資金流出につながりかねないという。ホイットニー氏の予想通りにはなっていないが、ブルームバーグの集計データによれば、指標の地方債利回りは同年限の米国債利回りを上回る水準で取引されており、10年物非課税債利回りは同年限の連邦債利回りの約115%で推移している。
インカム・セキュリティーズ・アドバイザー(フロリダ州)が発行するディストレスト・デット・セキュリティーズ・ニューズレターによると、今年は9月までの地方債デフォルトが42件、総額9億4900万ドル(約738億円)と、前年同期の79件(総額約28億9000万ドル)から減少している。
BMOキャピタル・マーケッツのマネジングディレクター、ジャスティン・ホーゲンドーン氏(シカゴ在勤)はジェファーソン郡の破産法適用申請について、大きな問題だがホイットニー氏が予想を示した後に市場を襲ったような不安が再燃することはないはずだと予想。「市場はシステミックな問題ではないことを理解している」と話した。
記事についての記者への問い合わせ先:Michael McDonald in Boston at mmcdonald10@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:Mark Tannenbaum at mtannen@bloomberg.net
更新日時: 2011/11/10 13:02 JST