東日本大震災で西日本へ避難している被災者たちでつくるネットワーク「まるっと西日本」が6日、大阪市内で発足した。避難者が発起人となった広域的な組織は全国で初めてという。発起人は「避難が長期化し、再建へ不安が募る毎日。情報を共有し、支え合っていきたい」と話している。
立ち上げたのは、福島県南相馬市から家族3人で避難中の吉岡恵子さん(46)=京都市=と、茨城県つくば市から大阪府内の親類宅へ長女(7つ)と避難している古部真由美さん(38)。9月、東日本の避難者を支援するNPO法人「街づくり支援協会」(大阪市)のイベントを通じて知り合った。原発事故の終息が見えず帰郷のめどが立たない中、「関西で生活を再建していくためにも、避難者同士のつながりが大切」と組織作りを決めた。
今後は支援情報をまとめ、週1回程度メール配信するほか、避難者のための茶話会も企画していくという。6日に開かれた発足式では、ボランティア団体も出席し、連携強化を確認した。
現在、「まるっと西日本」が把握している西日本への避難者は約100人にすぎない。全国避難者情報システムに登録している避難者は近畿だけでも約4300人おり、2人は「支援に頼るだけでなく、手をつないで一緒に立ち上がりましょう」と参加を呼び掛けている。まるっと西日本TEL06・4964・1122
(斉藤絵美)
【特集】東日本大震災
(2011/11/07 08:12)
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