【パリ】フランスのウェブサイト、アレ・シュール・イマージュによると、サルコジ同国大統領が最近、オバマ米大統領と話をした際に、ネタニヤフ・イスラエル首相は「嘘つき」だと批判したことが記者に聞こえてしまった。
サルコジ大統領は、先週仏カンヌで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議の記者会見が始まる前、オバマ大統領に対して、「彼にはもう我慢できない。彼は嘘つきだ」と述べた。オバマ大統領は「あなたは彼にうんざりしているのかもしれないが、私は毎日彼を相手にしなければならない」と応えた。
サルコジ大統領とネタニヤフ首相の報道官、それにホワイトハウスの当局者はコメントを拒否した。
フランス政府は、ここ数カ月、東エルサレムなどでの入植凍結をイスラエルが拒否したことで和平交渉の再開が阻まれているとして、ネタニヤフ首相を批判している。
AP通信は8日、同社の記者も両大統領の話を聞いていたが、「仏メディアの伝統ではこれはプライベートなものとみなされる」ため報じなかったとしている。
同サイトによると、両大統領は別室にいたが、2人とも共同記者会見用のマイクを身に付け、サルコジ大統領の側近が同時通訳のヘッドホンを既に一部の記者に配っていたため、これらの記者は会話を聞くことができたという。記者たちは、会見が始まるまではヘッドホンを接続しないように言われていたが、接続した一部の記者にはやりとりが聞こえてしまった。
オバマ氏はこの中で、パレスチナに国連加盟を止めるよう説得することをサルコジ氏に求めた。また、フランスがパレスチナの国連教育科学文化機関(ユネスコ)加盟申請を支持する旨を伝えなかったことを批判した。米国はパレスチナのユネスコ加盟に反対してロビー活動をし、加盟すれば米国はユネスコへの拠出金の支払いを停止すると警告したが、加盟は承認された。パレスチナは国連加盟を申請している。
カーニー米大統領報道官は、両大統領の会話についてコメントをしなかったが、パレスチナの国連での動きについては米仏間で見解の相違があることはよく知られていることだと指摘した。