2011-11-06 富野由悠季監督説教大会 3.11以降を生きる学生に向けて
■富野由悠季監督説教大会 3.11以降を生きる学生に向けて メモ

行って来たのでメモ。この日の御禿は∀の帽子でした。あと御禿誕生日おめでとうございます。
只今ご紹介にあてられました富野です、というワンパターンは止めまして(会場笑)。今日のお題が「3.11後の学生に向けて」という、とてもアバウトな話なので(会場笑)。ガンダム研究会なのに「ガンダムの話はするな」と(研究会側が手を横に振る)。言ったじゃないか。
ただ、前フリをしたのは時間が足らないから、という事もありまして。ガンダムの話をするスペースが基本的にない。というのも、リアルタイムの話として皆さんがご存知の通り、10月30日、世界総人口が70億を超えた。『機動戦士ガンダム』冒頭の「人口が増えすぎた」が33、4年でリアルになってしまった。という事で、我々はこれからの地球の事を考えると、簡単なところではない、という感じを最近しております。まして3.11後でそういうものを痛感する様な時代になってしまったと思っています。
にも関わらず、3.11後、ものの考え方、言葉遣い、それから国家なり政治なり統治する大人たちのインテリジェンスが、殆どアニメレベルじゃないのか。アニメ以下じゃないのか。どういう事かと言うと、先月の中央公論の「リアリズムで考えなくてごめんなさい」という風に、一人の政治家が言うようになってしまった。リアルでものを考えないといけない人達が、リアルにものを触れていないと自覚する、ということを考えると、ガンダムワールドに接近する現在、じゃあ、どうするかという。
本来、そういう視点を持たなくちゃいけないのに、我々が…「我々」っていうのは我々の世代という意味で使わせてください。我々の世代の人達が、リアリズムでものを考える事を遅れている。本当に申し訳ないけれど、皆さん方、若い世代には、バカなことだけれども、整理学をこれから50年、やるしかない。そういう時代になったという風に思いました。そう思い出した時に、これは本当に幸か不幸か、日本に関しては3.11、要するに災害と事故が当時に起こった。これは象徴的に21世紀から22世紀を考えた時に、…皆さん方本当に申し訳ない、皆さん方の世代にリアリズムでものを考える事をやって頂きたい。それこそ天からの贈り物なのではないか、という風に今、思います。
…この部屋の暑さはなんとかならんのか(会場笑。正直私は暑さを感じませんでしたが、回りの方に汗だくの方もいました)。(水を持ってくるスタッフ)水一本の問題ではない(会場笑)。これがまさに、アニメでしかものを考えていない(会場笑)。リアリズムでものを考えるのはそういう事ではなくて。現場、例えば容量を考えて、ここに、これだけ人が集まるんだったら、熱量ができて、と考えられるような計算できるような。確認なんですけど、早稲田大学にだって理工学部ってあるんですよね(会場笑)? こんくらいできるようになってよ(笑)。今言ってる事は、冗談事の様ですが、本当に、リアルなの。そういう想像力・洞察力が持てない、というのが我々の時代だったんじゃないのかな、という風にも思ってる訳です。今言ったやり方は、この学生にがやってることを諸君に対して僕が言ってる事だけではなくて、我々、大学教育まで受けたかもしれないという人の持っているインテリジェンスが、そういう意味でリアリズムに迫っているのか。そういう事を本当に再確認しなくてはいけない時代じゃないのかな。今日のお話というのはその一点のお話をするだけで、もう5分経っている。
個人的なお話をさせていただく。この10年くらいかな、毎年健康診断行ってまして。僕の肺活量は88。タバコ止めろって。みたいな話もありますので、ご容赦頂きたいと思います。
(時計を外す)後ろの壁に時計を掛けていないというのは嫌がらせです(会場笑)。どうしてかと言うと、時間制限してるんだから、そこに時計置いてよ(会場笑)! これも、リアルな対応能力の問題です。それで、こちらが予定していた話をだいぶ急いでしました。僕の持ち時間あと25分だよね? …まぁいいや。
東日本大災害について言えば、あらためて僕自身自覚する事があるし、学習させてもらう事があります。と言うのは、確かに大災害で悲惨な状況で行方不明者が万を超える状況である。広域に被害が及んでいるという意味では、おそらく世界最大の津波災害になったものと思っています。実際に災害に遭って、親族だけでなく、親族って一般的な言い方でなくって、わが子、隣にいたのに流されていった、自分の連れ合いが流されていった、その声を「お父ちゃん助けて」って声を聞きながらも流されていったというそういう構図で何百人といる訳です。そういう災害は、ほんとにその局面だけ見れば確かに地獄ではある。
ただ、我々人類という種は、そういう災害を絶えず乗り越えて、今日までの歴史を繋いできた。という意味では、我々の遺伝子の中に自然と対決して、自然と対峙して、暮らしていくという耐久力というのが、あったんじゃないのか・あるんじゃないのかというのが確認出来ました。確認出来たというよりも、東北方面に親族なんて一人もいませんけれから、具体的な痛みとして感じる事はありませんでしたけれども、何箇所か被災地を、それこそ観光地産みたいな気分で行って、本当に思う事もあります。現場でやってる人達の、昼間の間の明るさ・元気さというのを見せてもらって、ほんとに思った、今言った(事を)。やはり人というのは何度も何度も自然災害に遭いながらも、息がついたところに「泣いてたってしょうがないよね」。だから「負けねぇぞ」、「頑張るぞ」じゃなくて「負けねぇぞ」と思える気力を持ち得る事が出来る。我々の遺伝子の中には復元力というものを間違いなく持っている。そして地球の自然の上で暮らさせてもらっている我々は、おそらく遺伝子のレベルの中にそういう能力があるのではないか、そういう意味での性能というのはかなり高いのではないか。だから間違いなく今回の震災後の復興は、一般的にいう「復興」という事に関しては、復興して当たり前です。要するに気力とか体力とかを我々が持っている、という事を、これだけ酷く、広範囲な被災地を見れば見る程、やはり人というのは死なない限り生きていくしかないんだよ。生きるためにはよ、泣いてるヒマないんだよね、って。という気持ちを述べているという、人の復元力というものを本当に尊いと思ったし、その歴史をもって我々は生き延びている。
ところが、3.11で、日本という国家が、近代国家がやったもう一つの事が福島の原発問題。福島の原発問題っていうのはどういう問題かと言うと、自然災害に対しては能力とか気力を持っている我々が、放射線の問題に対してバリアを割られてしまった時に「福島はダメだろ」と思わざるを得ない、思わざるを得ないという部分が半分以上風評被害かもしれない。風評の被害というものが「お前らよそ者が拡大解釈して変に腰が引けてもらっちゃ困るんだよ、俺たちは復興しなくちゃいけなんだよ」という、汚染地域の人達にとっては非常に切実な事です。出てくるでしょうが、少なくとも放射線被害という被害という問題が生態に人体にどういう影響を与えるかという事を、我々は今まできちんと知らされていなかったのではないか、という事を知った。何故原発が、この様な形で市民社会に入り込んでいるのか、という問題を我々は考える必要があるし、という事を、もう少し真っ当に受け止めていただきたい。それが今回、3.11の福島の問題に関して我々の目の前の問題じゃないかとも思う。
総括的な言い方をするとこういう事です。20世紀後半の原子力というものを人類が使えるかもしれない、という決定的に新しい知識、というものを手に入れた時に、我々は一番初めにそれを原子爆弾という形で使うことをした。その後で原子力発電に転用していって「原子力の平和利用」という言葉を知った。その平和利用で原子力が使えるというプロセスがあったところで、我々は一体どういう風な理解をしたかと言うと、特に原子力という極度に専門知識を必要とする技術を使う、という事に関しては、今の所聞き漏らさないで下さい。「極度に専門知識を必要とする技術」なんです。特に放射線の問題という、目に見えない問題なんです。目に見えない問題を、きちんと理解する能力を持たないといけないのに、巨大な組織が、会社で言えば電力会社が、日本で言えば国です。国策にしてしまった瞬間、「極度に専門的な知識を必要とする技術」を使っても、素人が「安全」と言える組織を作ってしまった! それだけの事です。それは嘘だ、嘘つきだ! 現にこの半年間、テレビに映っている公の人達が、本当の意味での原子力の専門家の人達がどれだけいましたか? 「安全だ、安全だ、安全だ」と一番声を大にして言ってる人は、専門知識を持っていない。
要するに放射線の問題は分からない事の方がまだ多い。広島と長崎で被爆を受けた日本人が、本当に放射線の、人体に与える影響の決定的なデータを持っているか? 持ってないんです。持っているのはごく一部の人。持っている人も一瞬の放射線の拡大というデータしか持っていない。ありがたい上に…って言っちゃいけないんですが、貴重なデータとしてチェルノブイリがあるんで、長期的な放射線の被害のデータが徐々に出てきつつあります。…が、たかが2、30年のデータしかないんです。そういうデータしかないで、、知らないからこそ「安全だ」、「安全だ、安全だ、安全だ」と言える。テレビの前でです。最善を尽くす、というのは何なのか。この皆さん方がいるレベルで言えば、やはり中央官僚になる人がいっぱい出てくるでしょう。だから諸君に一番考えていただきたいのは、組織の成員、つまり組織の中に組み込まれた「我」というのが、何の意志を持って組織に仕えられるかは、言ってみれば永遠のテーマです。永遠のテーマだったのが、新しい技術、そして近代の世代組織。つまり中世までの機能の組織と現在我々がしっている巨大組織というのは、中世の組織以上にボリュームが大きいものです。その中で「我」というものが、どう動くべきかは根本的に考えなくちゃいけない。考えなくちゃいけない問題というのは、今言ったとおりです。福島の原発が一番いい例で、まだ未知の技術だったかもしれなかったものを、導入してしまた時に、ましてそれを国家のエネルギーの根幹にしてしまったときに、実は徹底的に安全でなければならないという「理念」はあった。理念だけはあったんだけど、それが実際に原子力発電で、達成しうるのか、という時に、この40年の歴史の中では達成出来ない。出来ないにも関わらず、安全だと言い切って、国家のエネルギーの基盤にしてしまったという。我々はそれを完全に変えなければいけない。変えなければいけないんだけれども、何故変えられないかと言うと、巨大組織は一つの技術論を、このように運用される。その欠陥がこういう形ででている。何が問題かが分かってくる。例えば、原子力発電の方が、まだ、火力発電とか水力発電よりもkw/hの出力に関して言えば安い、というデータを平気で出してくる。どういう計算で出てくるかは、僕なんかは気力が失せますのでしない事にしました。何でそういう数字が出てくるの。コストを考えた時に、経費がこういう風にかかった時に、1kwあたりいくらかという数字でしょう。ところが、今回の我々が実際に、福島の20km~30km圏内まで、と言われ始める。本来その被害は発電料金として経費として吸収しないといけない事なんです。どうしてかと言うと、基本的に「関連」された被害に対して手当てしなくちゃいけない経費なわけですから。それも発電料の中に本来は発表しないといけないのに発表しない。「発電」というものに限定した時の計算はこうです。それはそれで正しいでしょう。正しいでしょうけれども、我々はもう一つこういうものを知っているわけです。青森県の六ヶ所村でやっている燃料再処理施設の問題。我々は放射性廃棄物というものをきちんと300年~500年、人体に影響を与えない様にするシステムが出来上がっていないんです! 出来上がっていないにも関わらず、今の福島型のを使い続けていれば、もっともっと出て行くだろう。既にご存知の映像があるはずです。福島で実際に処理をしている作業員の防護服。放射性汚染物としてゴミになってる、山積みになってるスチルを見た事があると思います。今、まさにどうなるかも分かっていない、福島も、どうも底が抜けてしまっていて、新しい核反応が起こっている。この核反応も「安全」です! 「臨界じゃないから安全です」! って言い方をします。「臨界じゃないから安全です」って言ってる人が「極度に専門知識を必要としている」ような、そういうブレーンが、そういうインテリジェンスが発現している事なのか? と。我々が、本当にあなた方に分かっていただきたい事は、我々が組織の成員になってしまった時に、あるところから平気で嘘つきになれるというのが人である、という事も承知しておいて欲しい。「この論法だったら、この視点だったら、この法解釈から言ったら、私の言ってる事は正しいです」と平気で言うインテリジェンス。諸君はその資料を学習しています。
その一方の論でこれから100年200年1000年、地球が保つかって言ったら、僕は保たないだろうという風に思う。
今の話をもう一度するとこういう事です。特に、第二次世界大戦以後の新しい技術を我々が運用する時に、本当に日常に運用する為のシステム、それから生産能力というものを、本当に構築していたんだろうか? かなり無理をしていたのではないか。その技術の抜けというものを本当に我々は50年100年使っていく時のリスクというものを承知して技術開発をしたのか、という事を考え直す時代になってきているんだよ。これは原子力発電についてだけではないと僕は思っている。
今、しょうもない話を一つだけ思いついたんで、話をしてみます。だけど皆さん方からはブーイングが来るのを承知で言います。
全日空が新しいボーイング787を採用して、国際線をこなしていく、という話。本当にこういう機械を使って移動するのにエネルギーを消費するのが本当に良い事なんだろうか、という事を、実はかなり疑問なんです。それだけのエネルギーを消費して、我々が世界旅行をするだけの価値のあるインテリジェンスを持っているのだろうか、という事を考えた時に、航空産業のシステムというのが人類に対して本当に貢献しているのか、というのを多少怪しいと思っている部分があります。そんな事も思いながら、しょうがなくて孫の顔を見る為にスイスまでジェット機に乗る訳です。本当、困ったなぁ(会場苦笑)。困ったなぁって思ってたんです。この両方の命題を、なんか上手にまとめる方法論とシステム、皆さん方が50年後に作っていただきたい、という事です。
実はこの話を含めて、もう一つ隣接する国際金融の話をしたかったんですけども、時間がないんで止めます。
新しい技術というものを取り入れていく時の問題、それから組織の中での成員としての問題を考えた時に、我々のインテリジェンスの働き方の問題だけではなくて、モラルの在り方みたいなものが、社会と社会規範にモラルが根差しているのか、企業規範にだけ則ったモラルにしている我々なのか疑問なんです。で、やはり発言が違ってくる。という様な事も、今後皆さん方が社会に出て行く時に絶えず問いかけられる問題なんです。ほんとはそういう問題というものが、意識して考えいくのに対し、新しいものの考え方というものを皆さん方が目指していきたいと思っている。僕がお話出来るのは、こういう各論を配列していく中で、ではどういう風に考えていくか、という事を考えたいと思いながら、申し訳ないけどこの歳になると、新しい妙案が出てくるとは思ってはいない。思ってはいませんが、物を考えていく、消費をしていくという問題で、やはりこの10年ぐらいの日本の状況で、気になっている事がある。
これは表現一般と言っていいのか、アートの部分と言っていいのか。よく分からないですが、少しだけアート、表現として出て行ってる問題。ネット上のものでも構いませんし、テレビで現れるもの、映画で現れるもの、それからショービジネスで現れるもの、なんでもいいんですが、確信的と見えるものが、少なくともこの10年ぐらいに関して言うと、アニメとか漫画に擦り寄っているのじゃないのかな、という気がすごくし始めています。本来、アートと言われているものが、この「アート」という言葉がどういう意味で使うのかというのもあるのですが、日本人で言えば「芸術」という言い方をします。芸術的なものであって欲しいものが、アニメとか漫画に隣接するような所にいるのは、少なくとも僕の年代で考えた時にすごく抵抗感がある。「芸術」というものは、もうちょっとだけ高尚なもので、ハイゾーンなものであって欲しい、っていう願いがあります。これは実を言うと美意識の問題に関わってくるものです。僕の年代の場合にはそういう感覚がありますので、アニメ的とか漫画的な表現に設計していく芸術というのが果たして芸術なんだろうか、というもの凄い抵抗感があります。もの凄い抵抗感があるんですが、これだけ表現媒体、特にIT技術が進化した為に、もの凄く精密な画像がネット上で現れてきている。精密な表現というものがかなり自由にできる様になってきた時に、起こっている事が、もの凄く簡単な言い方をするとコピペなんです。コピペの堆積、つまりコピーコピーコピーを、途中で当然アレンジもしているんですけども、それが必ずしも至高なものを目指しているのではなくて、ポピュラー、みんなが楽しんでいる、という所にかかっている様な気が。ビジネスになるんだったら、それで良いんだけれども、果たしてそのビジネスが長期的に保つのか、という問題。それから分かりやすい例を挙げると、初音ミクの様なものが、本当に固有な商品、固有なキャラクターとして認められるものなのか、という時に芸術的なというか、アーティスティックな造形として「良きもの」という風に言い切れない部分がある。だけど皆さん方はそういうものでどうも楽しんでいるとか、皆さん方の時代がそれで良しとしている気分も見えてくる。だけどアートというのはそういうものなのか多少疑問があります。そういう疑問を投げかけております。
もうおしまいだよね、あと5分だよね。あと5分だけ頂戴。
そうは言ってもこういう時代ですので、人口増・人口が増える問題は、おそらく皆さん方が生きている間はそれほど問題ではないでしょう。むしろ「ビジネスチャンスが増えるんだ」。どうしてかと言うと人口増は消費者が増えるっていう事なんです。消費者が増えるっていう事は、ビジネスをする人にとってはとてもありがたいこと。日本経済新聞の三日前の新聞に「70億、いいじゃねぇか、マーケットが拡がるんだから」て記事が載りました。それはそれで認めますし、皆さん方が路頭に迷っても困りますし、ビジネスを立ち上げる人は広く遍く人を雇って貧乏人を出さないようにして頂きたい。そういう意味では小さくても利用して頂きたい。が、それはあくまでも現在の我々、それから今までのです。原子力というものを使った、使いきれるという自信も持ってないくせに「安全だ」と言っている素人みたいな、ああいうオールドタイプに対して「いや、俺はいくらなんでもオールドタイプにはならないよ。21世紀の社会を生きて、22世紀を迎えられる時代を与えられる様な、そういう様なビジネスマンになる、研究者になる」そういう風に思っていただける目標を設定していただきたい。
してはいただきたいんだけれども、矛盾する問題があります。どういう問題かと言うと、やはり大きなプロジェクトなり立ち上げる時に、基本的に資本ってのは必要です。ですから、「商売をしてはいけない、金儲けをしてはいけない」ってことは絶対になくて。金儲けしないとしょうがない。することによって裾野を広くして、22世紀も突破して1000年生き延びられる日本列島を構築していくんだ、っていう「理念」は本当にお持ちいただきたい。だけど問題なのは、地球の資源を急速に消費していく様な、産業構造というものを、支援している様なベンチャーであっていいのか、という事に関して言えば、やはりそうじゃないだろう。という気が。考えていった時に、今回我々が半年間学習させられている原子力発電下に起こった人の無知というのがどういう問題なのか。こういう風に結局嘘をつけると、実を言うとどうもインテリの特性として決定的に持っているものです。それが自然に対決して生きていく中で、嘘をつくという、生き方というのはひょっとしたらあるかもしれません。が、そんなものはたかがしれてることです。たかがしれてないのは、今回原子力発電に象徴的にある様に、新しい技術・よく分からない技術というものを、巨大な組織で運用していかなくなった時の、組織の成員である大人というものが、もっととんでもない嘘をつく。一人二人の殺人者よりも、もっとこわい犯罪を犯しているのかもしれない。だってそうでしょ。福島の20km圏内みんな出て行けってやったでしょ。出ていった人が、基本的に日本中に散らばっているというのもありますし、かなり自殺者が増えているというのが事実としてあります。そういう様なものの原因は、むしろ巨大組織の成員の人達ではないか。技術を使いきれなかった人々の犯罪的な行為ではないのか、とまで言っていいのかもしれない。
犯罪的な原子力の事で、もう一つ嘘を。こういう言葉遣いをしておきます。刺激的な言葉でしていた方が良いと思う。文科省が教科書に書いた「原子力発電は安全で、五重のバリアが張られているから絶対に! 事故が起こらない」と書いてありますが、五十のバリアなんて全部嘘なんだよね、構造的に。構造的にも、材質工学的にも嘘なんです。どうしてかと言うと、たとえば水に漬けちゃいけないジルコニウムというもので、燃料棒を形成している為に、半年から一年くらいで交換しなきゃいけない事が元々起こっている。元々水に漬けては危険なんですよ、というのが原子炉の構造を形成しているもの。これは理工学部の人なら常識として知っている事だと思います。なのに冷却する為に水漬けしている原子炉。そして今、冷却しているから「安全だ」と言っているのは全部素人なんですよ。組織ってなんなのか、と言ったときに、ここにいる皆さん方は学識を持って世に出て行っていただきたい、という風に思います。ですから人口増に対するビジネスは、そういう意味での先見性を持ってはしっこく、身のこなしをしてほしい、とは言います。言いますが、一番根本的に、地球にとっては、地球は有限だというのが分かった、無限の地球ではなくなったというのが我々は少なくとも一般常識としては身に着けています。そうなった時に、我々の世代が一番考えなくちゃいけない事は、人類というのが地球にとっては一番の汚染源なんだから! 人類をまず減らす事を考えなくちゃいけない。だけど僕は人口が200億になるまではあっという間だと思っています。そうなって初めて緊急事態として環境汚染の問題、食料の問題が深刻に現れる様になるでしょう。今の統計的な人口増加のカーブから考えたら200億になるのは、僕は全く算数が苦手だから分かりませんが、理工学部とは言わずちょっと計算してみてください。嫌になりますよ。その時のエネルギーの問題を考えた時に、まさにそれに対応できるエネルギー技術を提供できるのは俺だ、という気分を持っていただくのも大事なんだけれども、やっぱり人類が地球に対する最大の汚染源だった時に、環境の問題を汚染源が言っててどうする? という視点に立った新しいロジックを皆さん方が見出していただきたい、というのが年寄りからの発言です。すいません、10分ぐらいオーバーしました(会場拍手)。
以下は質疑応答です。後日。
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