首相 TPP10日にも表明へ
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首相 TPP10日にも表明へ

11月5日 4時50分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

TPP=環太平洋パートナーシップ協定について、野田総理大臣は、交渉への参加に意欲を示しており、民主党内の議論の行方を見極めたうえで、みずから政治決断し、来週10日にも表明したい考えです。ただ、党内では、参加に反対する動きも活発化しており、政府・民主党内では、方針の決定に向けた詰めの調整が行われる見通しです。

TPP交渉の参加問題について、野田総理大臣は、日本時間の4日夜、訪問先のフランス・カンヌで記者団に対し、「民主党内の議論をどこかで終結してもらったら、閣僚会議でも政府として意見集約する。おそらく、政府と党の3役による会議で決定することになると思うが、最終的には私の政治判断が必要になってくる。その時期が来たら、判断したい」と述べました。野田総理大臣は、アジア・太平洋地域の経済成長を取り込みたいとして、参加に意欲を示しており、5日午後、帰国したあと、民主党内の議論の行方を見極めたうえで、みずから政治決断して、来週10日にも表明したい考えです。また、野田総理大臣は、「交渉に参加するということは、しっかりと国益を実現するために、イニシアチブをとりながら対応するということなので、交渉からの離脱うんぬんではなく、国益の実現に全力を尽くすのが基本的な姿勢だ」と述べ、交渉に参加した場合は、離脱を前提とせず、日本に有利になるようTPPのルール作りに全力を挙げる考えも示しました。こうしたなかで、民主党の作業チームは、6日、役員会を開き、これまでに出された意見を踏まえて論点を整理することにしていて、野田総理大臣が、APEC=アジア太平洋経済協力会議に出発する来週末までに提言をとりまとめたいとしています。これに対し、参加に慎重な山田前農林水産大臣らは、4日、自民党などの議員らとともに集会を開き、政府から情報が十分に開示されておらず、結論を出すのは拙速だなどとして、APECまでに参加を決めることに反対する決議を採択しました。山田氏らは、5日も東京都内で街頭演説を行うほか、野党と連携した反対集会も計画するなど動きを活発化させており、政府・民主党内では方針の決定に向けた詰めの調整が行われる見通しです。