正論12月号、中西教授が日米開戦70年で論文
敗戦確実な日本で共産革命、
ソ連と中国で東亞協同体を
正論12月号が発売されました。なんと表紙はあの楠木正成公です。忠義の鬼が生まれ、日本人の涙の淵源を形創ったと解説がありますが、いいですね~。本号は「韓国よ、いい加減にせんか」と「歴史検証 不屈の指導者に学べ」の二大特集が組まれています。後者の特集には日露戦争時の総理大臣だった桂太郎も登場します。
ところで、日本にとって運命の12月8日が近づいてきました。今年は日米開戦70年の記念年で、様々な関連の文献や書籍が発売されていますが、本号でも保守論客の大御所、西尾幹二氏と中西輝政氏、藤岡信勝氏が投稿しています。このエントリーでは、中西輝政氏の「大東亜戦争の読み方と民族の記憶」からすこし紹介してみます。
中西教授は、日米開戦が何故あのような形で、あのようなタイミングで起こったのか、三つの要因をあげています。一番目は国内政治システムが崩壊し国家意図の形成が困難な状態に陥っていたこと。二番目に、第二次大戦でドイツに押されていたイギリスがアメリカの参戦を望み、アメリカは日本から引き金を引かせることに躍起になっていたという世界情勢。
そして三番目にあげたのが、日米開戦を促す対日工作が世界だけでなく、日本国内にも工作員がいたという事実をあげています。その代表がソ連のスパイでジャーナリストとして日本にいたゾルゲと、それに機密情報を流していた元朝日新聞記者の尾崎秀実です。この部分を一部ですが以下で抜粋して紹介します。充実した主な記事のタイトルを掲載しました。皆さん、是非ご購入の上でご精読ください
正論12月号主な目次
【特集】韓国よ、いい加減にせんか
・危険水位を超えた「慰安婦」対日謀略 東京基督教大学教授 西岡力
・李明博の蹉跌 拓殖大学教授 呉善花
・「売国阿韓」の百鬼夜行 札幌国際大学教授 大月隆寛
・道徳という道具と歴史の真実 評論家 呉智英
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【特集】歴史検証 不屈の指導者に学べ
・火中の栗に救国の活路を見いだした岸信介の知勇 上智大学名誉教授 渡部昇一
・海千山千のブレーンを使いこなした吉田茂の磁力 作家 北康利
・究極の命令にも躊躇しなかった山口多聞の覚悟 元航空幕僚長 田母神俊雄
・逆境であるほど冴えた高橋是清の異能 作家 津本陽
・ただの「ニコポン」ではなかった桂太郎の信念 作家 古川薫
・財政再建断行で〝独立〟を目指した河井継之助の気骨 作家 中村彰彦
・地域武士に愛国心を喚起した北条時宗の正義 作家 童門冬二
・高らかに民族独立を歌い上げた聖徳太子の英知 作家・慶應義塾大学講師 竹田恒泰
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日米開戦70年と歴史問題
・大東亜戦争の読み方と民族の記憶(上)京都大学教授 中西輝政
・真珠湾攻撃に高い道義あり 評論家 西尾幹二
・沖縄「集団自決」「教科書採択」騒動は琉球自治区化への道 拓殖大学客員教授 藤岡信勝
大東亜戦争の読み方と民族の記憶(上)
京都大学教授 中西輝政
尾崎の敗戦革命工作と西園寺公一
(前略)日本の対米開戦を望んでいたのは、ルーズベルトやチャー・チルだけではなかった。重光葵は先の『昭和の動乱』で、こう振り返っている。
「ソ連が、コミンテルンの世界にわたる組織を通じて、日米交渉の破壊を策することは、当然のことである。コミンテルンの政策は、日本のソ連に対する力を減殺せんがために、日支の衝突を誘起し、日本の北進を転換して南進せしめ、さらに日米の戦争に導くことにあった。この目的のために、支那における共産分子は勿論のこと、日本を初め欧米における第五列的共産勢力は、最も有効に働いた」
日本における「第五列的共産勢力」の代表的事例として重光が挙げているのが、コミンテルン(第三インター、モスクワに本部を置く国際共産主義運動組織)またはソ連の赤軍参謀本部情報局(GRU)のスパイで、ジャーナリストとして日本に潜入していたドイツ人のゾルゲ、そしてゾルゲに日本の機密情報を流していた元朝日新聞記者、尾崎秀実である。
共産主義者で、近衛文麿首相のブレーン集団である「朝食会」や昭和研究会に、「シナ通」として入り込んでいた尾崎の工作は、重光の言う通り、日本を破滅へと落とし込むことを目的としたものだった。日米開戦直前の一九四一年十月にゾルゲとともに逮捕された尾崎は、自らの工作について次のように検事に語っている。
日本とシナ(中国国民党)とを開戦させて、その泥沼に日本と蒋介石を引きずり込み、その間に国民党に追い詰められて虫の息だった中国共産党を盛り返させる。北進(対ソ戦)を狙っていた日本陸軍を南進させて日米を開戦へと導き、「共産主義の祖国」ソ連を防衛する。そしてアメリカとの戦いで間違いなく敗北する日本で、混乱に乗じて共産革命を起こす。そうすれば、ソ連、中国、日本という共産主義の共同体が東アジアに生まれる。これが「東亜協同体」である、というわけである。
大東亜戦争とスターリンの謀略
日本陸軍の南進まで、彼の狙い通りになっていたことには、彼の工作を考えるたびに慄然とせざるを得ないが、彼の工作網は、いまも全容が解明されていない。それほど深く広がり、恐らくは宮中や軍部にも入り込んでいたと思われる。
最後の元老、西園寺公望の孫、公一(きんかず)も、その工作網の一員だったと思われる。言うまでもなく、西園寺は盧溝橋事件が起きた一九三七(昭和十二)年以降、尾崎秀実と二人三脚で動き、ドイツ大使館に仲介を頼んだ日本と中国国民政府との和平交渉(トラウトマン工作)をつぶした。国民政府との関係を悪化させた「蒋介石を対手とせず」の近衛声明(一九三八年)も、西園寺が内閣書記官長の風見章と協力して出させたものだった可能性が高い。
ゾルゲと尾崎の逮捕後に西園寺は、尾崎に国家機密を漏らしたとして執行猶予付きの有罪判決を受けたが、あくまで尾崎がスパイだとは「知らなかった」という過失犯の扱いであった。しかし、四年間も尾崎と一緒に行動し、すべてを日米開戦の方向に誘導するような動きをしてきたのである。
「知らなかった」とは到底、思えない。西園寺も風見も戦後すぐ、日中友好協会の理事長になったり、日中国交回復運動の先頭に立ったりしており、戦前から、コミンテルン、あるいは中国共産党とつながっていたとしてもおかしくない。相当に「怪しい」のである。
そしてその西園寺が実は、先の怪しげな「日米交渉」に関わっていたのである。アメリカの民間人からの素性のよくわからない交渉の打診は、井川が知り合いの西園寺に伝え、西園寺が首相の近衛に伝えた。そして、近衛が交渉開始を決断したのである。
共産主義者の大東亜戦争責任
ところがおかしなことに西園寺は、一九四一年三月から四月にかけ、独・伊、そしてソ連を訪問して日ソ中立条約を結んだ外相の松岡洋右の洋行にずっと随行していたにもかかわらず、旅の間、松岡に「日米交渉」のことを一言も何も伝えなかった。そのため帰国後に「日米交渉」について知らされた松岡は激怒した。完全な「松岡はずし」である。このため松岡は、軍部も含めて日本側がこぞって歓迎していた、当初のアメリカの見せかけの「譲歩案」にも、対日謀略の臭いがする、として反対したのである。
従来の昭和史は、日独伊三国同盟を締結した松岡を悪者にしてきた。しかし彼は終始、日米開戦を恐れていて、南部仏印進駐にも強く反対していたのである。三国同盟締結は確かに大きな過失ではあるが、そもそも彼は、日本への圧力を強めつつあったアメリカヘの抑止力としてソ連をまじえた「四カ国同盟」を構想していたのである。
しかし、ルーズベルト政権内に張り巡らせたソ連のスパイネットワークにより、アメリカの対独参戦への決意を把握していたスターリンが、それに乗らなかっただけである。松岡は、日本を意図的に滅ぼそうとしていた、あるいはそのリスクも顧みずに日本をひたすら対米戦争に突き進ませ上うとしていた、という人物ではない。
しかし、西園寺による「日米交渉」からの「松岡はずし」は奏功し、最後には、日米和解の実現を切望されていた昭和天皇が一九四一年七月十五日、近衛に対して「松岡だけ辞めさせるわけにいかぬか」というお言葉を述べられて、近衛内閣は一旦、総辞職し、松岡をはずした第三次近衛内閣が発足したのである。
西園寺の政府人事への介入はこれにとどまらなかった。四一年後半になると、近衛は日米の和解に向けて必死に最後の努力をした。ところが、その過程で、どうしても日米開戦に踏み切ろうとしない近衛を退陣させて、東條英機に代えるという「開戦促進の人事工作」が密かに練られていた。
従来、これは内大臣・木戸幸一のアイデアとされてきたが、実はこれも西園寺が言い出したことであった。「東條なら強硬派の陸軍を抑えられる」という建前であったが、冷静に考えれば、陸軍主流派の統制派だった東條が首相になった時点で、開戦は決まったも同然であった。
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