11月3日に、中国史上初の無人宇宙船とモジュールのドッキングを成功させた意義は大きいとロシア人の専門家は指摘する。この成功は中国が独自の宇宙ステーションを造るだけの技術力を持っていることを示す。
ロシアは、20年までに自前の宇宙ステーションを造ろうという中国のプロジェクトを野心的だと考えている。20年という年も偶然ではなく、意図的に設定されたものである。その年に、ISSに搭載された燃料が尽き、燃料補給のため軌道から外され、地上に下されることになっているからだ。
さらに米国は宇宙プロジェクトの予算削減を発表し、7月の「アトランティス」以降のスペースシャトルの打上げを停止している。
中国の有人飛行プログラムはソ連と米国が40年前に歩んだ道を倍速でたどっている。それは全盛期の飛行実験では6回失敗して初めて解決した課題が、1回の実験で解決できるからだ。
無人宇宙船「神舟」と「天宮」のみならず、モジュール打上げとロケットへのカメラの搭載などの成功においてなど中国の進歩はめざましい。中国の宇宙プログラムは当初の計画よりも5年ほど早まっている。
高等経済学院のアレクセイ・マスロフ氏は、「中国の宇宙テクノロジー開発がこんなに速く進むとはだれも思わなかった。事実上、多くの模倣が存在する。その模倣が合法なのか違法なのかは、また別に議論するべきだが、「神舟」のドッキング・モジュールと「天宮」のモジュールはロシアのものととてもよく似ている。無線標識、ドッキング・ステーション、アンテナ構造にいたるまですべてロシアの技術だ。」
多くの人が、「神舟」はロシアの「ソユーズ」に驚くほどよく似ていると感じている。この相似性は、ロシア機械技術研究大学の技術輸出部の部長と3人の職員がロシアの秘密技術を中国に違法に売っていたという背景において説明可能である。この3人は05年に5-20年の禁固刑を宣告されている。
専門家たちは「ソユーズ」「サリュート」などの軌道ステーションと「天宮」との間に大きな理論的な相似を認めているが、実際のところ中国のモジュールはその2分の1ほどの大きさだ。このことは中国が打上げロケットを持たないため、それ以上大きなモジュールを打ち上げられないという理由による。
米国はミサイル開発を進めているパキスタン、イラン、北朝鮮といった国々に航空宇宙技術が漏洩することを恐れたため中国の参入を拒否したことも、中国が独自の軌道ステーションを持つ運びとなった主なる要因の一つである。
その結果として、中国は非常に高くつくプロジェクトに着手し、またたく間に宇宙大国へと成長を遂げた。
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