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【プロ野球】

ヤクルト力尽きた 中2日の館山が痛恨被弾

2011年11月7日 紙面から

◆セ・CSファイナルS第5戦 中日2−1ヤクルト

6回裏、先制を許し押本(左)と交代してマウンドを降りる館山

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 傷だらけになりながらも、なりふり構わず頂点目指して飛び続けてきたツバメも、とうとう力尽き、翼をたたむ時が来た。シーズンで苦杯をなめさせられた中日に食らい付き、一時は2勝2敗のタイに持ち込んだが、あと一歩、10年ぶりの日本シリーズに届かなかった。小川監督の第一声、そして締めの言葉は、「選手達はよくやった」というねぎらいだった。

 投手中心に守りのチーム同士。大一番は両チームともエースに託され、予想通りの投手戦になった。右手指の血行障害で、全日程が終われば即手術を行う予定の館山だが、第3戦に抑えで登板して以来中2日で先発。気迫みなぎる投球で6回1死まで危なげなく抑えてきたが、荒木をこの日初めての四球で塁に出すと、今季本塁打1発の2番・井端に、まさかの2ラン被弾。最悪の形で均衡が崩れた。相川は「あそこでホームランは全く頭になかった」とぽつり。館山は「そっとしといてください。まだ気持ちの整理が付かない」と、足早にバスに乗り込んだ。

 今季対戦成績が0勝4敗と、やられっぱなしだった天敵・吉見が、最後までカベとなって立ちはだかり、打線は8回まで散発3安打、無得点に封じられた。9回、岩瀬に代わったところで代打・川本、青木が意地を見せて1点返したが、反撃はここまで。首位独走と終盤の失速、良くも悪くも今季を象徴してきた主砲が、三邪飛で最後の打者になった。畠山は涙をにじませ「悔しいのと力なさを、後半戦で感じさせられた。来年この経験を生かしたい」と声を絞り出した。

 長い闘いは終わったが、首位独走から追われる重圧、V逸の悔しさ、初のファイナル進出で感じた短期決戦の怖さ−。宮本しか優勝争いを知らないチームにとって、大きく経験値を稼ぐ1年になった。小川監督は「ここまで来て勝ちきれなかったのは悔しいが、実力を受け止めて来年につなげたい」と未来を見据えて、激動の監督就任1年目に幕を下ろした。 (竹村和佳子)

 

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