暴力団のない町づくりを目指し、埼玉県草加市で地域の住民が中心となって特産の「草加せんべい」にちなんだ「暴力団許しませんべい」を地元の祭りの会場で配って暴力団の排除を呼びかけました。
この取り組みは、草加市内の住民らで作る団体が、警察の協力を得て行いました。住民たちは、地元の祭りの会場を訪れ、草加せんべいの袋に手作りのステッカーを貼った「暴力団許しませんべい」や、眼鏡などの汚れ取りの布にステッカーを貼った「暴力団一掃クリーナー」を配りました。埼玉県ではことし8月に企業や市民が暴力団に利益を提供することなどを禁じた暴力団排除条例が施行されましたが、草加市では条例の施行から2日後に市内にある暴力団の事務所に銃弾が撃ち込まれる事件が起き、暴力団の排除に向けた気運が高まっていると言うことです。祭りの実行委員長を務めた池田国雄さん(72)は「これが暴力団の排除に繋がっていけば嬉しく思います」と話していました。草加警察署の多田正志刑事課長代理は「堅苦しい配布物では印象に残らないと思い、『暴力団許しませんべい』を考えつきました。警察としても取り締まりを強めながら全力で暴力団の排除を進めていきたい」と話していました。