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ライオンズクラブ:近畿前議長を逮捕 義援金横領の疑い

辻吉治容疑者(ライオンズクラブ国際協会のホームページから)
辻吉治容疑者(ライオンズクラブ国際協会のホームページから)

 東日本大震災の義援金約1000万円を着服したとして、大阪府警淀川署が社会奉仕団体・ライオンズクラブ(LC)の近畿地区の協議会前議長で、会社経営の辻吉治容疑者(67)=大阪市東淀川区=を業務上横領の疑いで逮捕していたことが、捜査関係者への取材で分かった。辻容疑者は、被災地のLCから購入を依頼された支援物資を、自身が経営する東淀川区のスーパーなどに発注し、実際の金額との差額数百万円を流用した可能性が高いという。

 捜査関係者やLC関係者によると、義援金は、米国のLC国際財団から日本ライオンズ連絡事務所(東京)を通じて被災地のLC協議会に寄付された。被災地では生活物資の入手が難しいため、地元のLC協議会が各地の協議会に物資の購入を依頼していた。

 このうち、辻容疑者がトップを務めていた協議会の口座には約1100万円が振り込まれた。辻容疑者は約1000万円を勝手に自分の口座に移し替えたうえ、スーパーの取引先などに物資を水増しして発注した疑いが持たれている。

 口座の資金移動を不審に思ったLCの関係者が府警に相談していた。

 辻容疑者はその後、自ら退会届を出し、承認された。

 辻容疑者が経営するスーパーの従業員は「(辻容疑者から)被災地に送る食料品を買うように頼まれた。詳しいことは分からないが、今月5日に突然、店を閉めるので解雇すると知らされた」と困惑していた。

 LC幹部によると、辻容疑者は6日、関係者に電話して横領の事実を認め、「約460万円分を横領してしまった。全額弁済したい」と話したという。

毎日新聞 2011年11月7日 11時59分(最終更新 11月7日 12時48分)

 

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