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Last updated 2011.9.19
弁護士河原崎弘

借用書がない場合の貸金請求取立/弁護士の債権回収

相談
私は、友人にお金を貸しましたが、借用書をもらっていません。借用書をもらわずに金銭を 貸した場合、借主が返してくれなければ泣き寝入りするしかないのでしょうか。
貸金の時効は何年ですか。

弁護士の回答
金銭消費貸借契約書 あるいは 借用書 などの書類は、単なる書証(証拠)です。書証がなくても、証言とか、当事者の法廷での陳述でも、貸した事実を証明できます。
  1. まず、借主に電話をして、その会話を録音しておくとよいでしょう。 テープが証拠になります。
  2. うまく録音ができたら、次には、借用書など証拠になる書類を書いてもらう。
  3. 次は、返済を求め、返済を約束する書類 を書いてもらう。
  4. 何度も催告し、機会があれば、保証人 を付けてもらう。
    葉書による請求も意外に効果があります。
  5. 次に、内容証明郵便 を出すとよいでしょう。 内容証明郵便の効き目 は、相手に依ります。内容証明郵便を出すと、敵対関係になる可能性がありますので、これは最後でよいです。
  6. 以後は、 自分で裁判するか支払督促 の申立をするか、少額訴訟 の訴えを提起するか、 弁護士に依頼することになります。弁護士に頼んで、相手の不動産あるいは預金などを仮差押をすると、効果が大です。 次に裁判です。
    借用書なしで、裁判で貸金を回収した例は沢山あります。
貸金債権の消滅時効期間は一般的に 10 年( 民法 167 条 )、商売上の債務(一方の当事者が商人、あるいは、会社)の場合は 5 年(商法 522 条)です。時効完成前に訴えを提起するなどして時効を中断する必要があります。
登録 Aug. 2, 1998