TPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉への参加に慎重な民主党の山田前農林水産大臣らが、東京都内で街頭演説し、野田総理大臣が来週のAPEC=アジア太平洋経済協力会議までに交渉参加を決めることに反対する考えを示しました。
この街頭演説は、APECまでにTPPの交渉参加を決めることに反対する民間団体が開いたもので、民主党や自民党などの国会議員、20人余りが参加しました。この中で、民主党などの国会議員で作る「TPPを慎重に考える会」の会長を務める山田前農林水産大臣は「TPPは国のルールを変え、アメリカの基準を日本に押しつける交渉なので、禍根を残さないよう、真剣に交渉参加を阻止しなければならない」と述べました。そのうえで、山田氏は「野田総理大臣が、フランスのカンヌで『党内の議論を待って、政治的決断をする』と言ったが、いよいよ来週、党内の意見集約がなされるので、一生懸命戦う」と述べました。また、原口元総務大臣は「結束して格差を広げる動きに明確に反対しようではないか。民主党政権が交渉参加を強行に決めるなら、民主党をぶっこわすつもりで頑張りたい」と述べました。このあと議員らは、拙速な交渉参加に反対する農業団体や消費者団体の関係者らとともに、国会周辺をデモ行進しました。