東日本大震災で出たがれきの一部を被災地以外で処理するため、岩手県宮古市から運び出されたがれきが3日朝、東京に到着しました。都内の処理業者の施設では、埋め立てに備えてがれきを細かく砕くなどの作業が始まりました。
宮古市から運び出されたがれきを積んだ貨物列車は、2日夜、盛岡市を出発し、3日午前7時すぎに東京・品川区の貨物ターミナル駅に到着しました。コンテナに入ったがれきは近くの処理業者の施設に運ばれ、業者が木くずやガラスなどを燃えるものと燃えないものとに分別したり、細かく砕いたりしていました。また、がれきを鉛の箱の中に入れた状態で放射線量の測定が行われ、東京都が決めた目安の1時間当たり0.01マイクロシーベルトを大きく下回っていることを確認しました。がれきのうち燃えるものは今月6日以降に焼却されて、その後、東京港の埋め立て地に埋め立てられ、燃えないがれきもそれ以降、同じ埋め立て地に埋め立てられます。東日本大震災で出たがれきが被災地だけでは処理しきれないなか、東北地方以外でがれきを受け入れるのは東京都が初めてで、都は平成26年3月までに被災地から合わせて50万トンのがれきを受け入れることにしています。東京都一般廃棄物対策課の今井正美課長は「一歩ずつ着実に処理を進めるが、懸念の声もあるので、放射線量の測定結果を公表するなどして丁寧に説明していきたい」と話していました。