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裁量労働制の適用「不当」 残業代1千万円支払い命令

2011年11月1日

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 京都市のコンピューターシステム開発会社「エーディーディー」でシステムエンジニアをしていた男性(34)が、「裁量労働制を適用されたのは不当」として、同社に未払いの残業代などを求めた訴訟で、京都地裁(大島真一裁判官)は31日、残業代については請求通り1135万円の支払いを同社に命じる判決を言い渡した。

 裁量労働制では、専門性の高い職種などを対象に一定の時間を「働いた時間」とみなし、残業代は支払われない。判決は、ソフトの設計にあたる従業員らは専門知識が必要で裁量労働制の適用も認められると指摘しつつ、納期やノルマを定められていた原告の男性の業務にあてはめるのは不当と判断。記録が残る2008年以降、残業時間は計552時間になると認定した。

 判決によると、会社側は専門性があるとして仕事の進め方を男性に委ねる一方で、1日の労働時間は8時間とみなし、超過分の残業代を支給しなかった。(村上晃一)

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