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初めて小説というものを書きました。
生暖かい目で読んでやって下さい。
プロローグ~ある武術家の最期~
「(どうしてこうなったのじゃ…)」
総白髪をオールバックにして一つに束ね、今布団の中で横になっている老人は心のなかでそうつぶやいた。
彼は一之瀬義人よしひと。齢120の老人である。彼は古くより伝わる武術の流派である「一之瀬流」の総帥であった。齢50より技を究め総帥となり、それから半世紀以上にわたって弟子たちを指導してきた。つい一昨日脳梗塞で倒れるまでは。
周りでは多くの弟子たちが啜り泣いている。
「先生っ!俺はまだ貴方といっしょに修行したいです!!」
叫んでいるのは私の三番弟子にあたる勝也である。一番と二番はとうに死んでしまった。そりゃあ半世紀も総帥を務めていれば弟子もみな高齢になってくる。この勝也も今年で90になったような…。熱血なことを言う爺である。まぁ義人のほうが爺、っていうかもう植物みたいなもんであるが…。
こうして周りで多くの弟子が啜り泣く中、義人がなぜ「どうしてこうなった」と思っているかというと、一言でいえば彼が童貞であったからである。
もう一度言おう。彼は童貞であった(大事な事なので二回言いました)。
彼が一之瀬流を習い始めた理由、それは『強くなって女にもてたい』からであった。そのために彼は血反吐が出るほどに努力し、20歳から習い始めて40歳で師である一之瀬為人ためひとに認められ養子となり、50歳で師の後を継いで総帥となった。
しかし…。結局彼は女をただの一度も抱けなかったのである。120年童貞とかすでに大魔導師マトリフを越えたのではないだろうか。武術家なのに魔法使いとはこれいかに。

なぜ彼が一生童貞だったかというと、まず強くなるために40まで修行に明け暮れ、師範代となった、これが原因といえるだろう。世界的に有名な一之瀬流の師範代に40歳の若さでいたったのだ。テレビや新聞でもかなり取り上げられた。その際40まで交際経験なしの経歴から『武の道を歩む硬派な男!女に全く興味なし!』みたいなことを書かれまくったのだ。自然と女が義人にアプローチをかけてくることはここでもうなくなった。
そして60を過ぎればもう爺である。義人のストライクゾーンは14歳から29歳であるためにもう交際は難しく、そして現在に至るわけである。

「(なぜじゃ。強くなればもてるのではなかったのか…orz)」
彼は薄れゆく意識の中こう願った。
「(強い奴がモテる世界に生まれ変わりたいのぉ…)」

一之瀬義人。享年120歳。その死に武術界は悲しみに包まれたが、本人は最後まで色ごとしか考えていなかった。



為仁ためひとさま。ややこは元気に生まれました」
む…。なんじゃこれは。目の前に大きな山が。これは…。
おっぱいじゃ!動画と画像でしか見たことのない生おっぱいが目の前に!
ここが天国か…。神よ、いい趣味しとるのぉ…。我はさっそく目の前の幸せを享受することにした。
「おっと…。元気ですわ私のいとしい子は…」
「そうだな…。兄達が多くおる故次の帝にはなれぬであろうが…。いとしい我が子だ…」
む?なにやらこの神山の持ち主とほかの男がしゃべっておるぞ?神山の持ち主のほうは…。何たる美人っ!!こちらにほほ笑んでおる!これは我に気が…いやまて。なんじゃそのほほえましいものを見る目は。男を見る目ってのはもっとこう…。
話している男は…イケメンじゃ。もう一生話したくないやつになった。とういうかなんじゃその服は…まるで公家みたいな服を着ておるな。コスプレかの?
いやちょっとまて、天国にしてはこの状況はおかしくないか。というよりなぜこの美人はこんなに大きいのじゃ。あれか、大仏サイズがデフォルトなのかの?
そうこう思案しておるとイケメンがわしを持ちあげよった。やめい我はそっちのたわわな果実を吸うので忙しいのじゃ!!
「おおよく暴れるなこの子は…。元気でなにより!我が息子義仁よしひとよ、これから我がジャポンの親王として健やかにあれ」
息子?ジャポン?親王?これはまさか…。
我の最後の願いがかなって生まれ変わったのか!!ジャポン、ということは…HUNTER×HUNTERなのか!!?
※大魔導師マトリフ
言わずと知れたあの名作「ダイの大冒険」にでてくるめっちゃエロくて長生きな魔法使い。きっとあいつは童貞だって作者は信じてる。


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