書籍電子化:「自炊」行為代行で質問書 作家ら122人

2011年9月5日 18時10分 更新:9月5日 20時59分

 作家や漫画家122人と出版7社は5日、書籍を自ら電子化する「自炊」行為を代行する業者約100社に対し、作家側からの許諾なしに代行するのは著作権侵害の疑いもあるとして、質問書を送った。「無許諾で収益還元のない書籍のスキャン事業が既成事実化し、著作権保護技術の施されていない電子データが大量に出回れば、作家・出版社への影響は深刻」としている。

 差出人には、五木寛之さんや里中満智子さんら人気作家、漫画家と講談社や集英社など出版社が名を連ねた。

 発表によると「自炊」は著作権法第30条の「私的使用のための複製」にあたり認められるが、専門業者による大規模な代行は、使用者の複製には該当せず許されない▽多くの自炊代行業者はサイト上で「著作権者の許可を得た書籍のみ受け付ける」と定めているが、作家側は許諾を与えたことはない▽「私的使用」を超えた電子データ流出の恐れがある--と主張している。

 そのうえで、今後も事業を継続するか▽私的使用であることの確認方法--などをただしている。

 スキャン代行業者は、1冊100円ほどからサービスを提供。現在は約100社に急増しているという。【広瀬登】

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