新しい防衛大綱で示された南西諸島の防衛態勢の強化に向けて、海上自衛隊は、アメリカ海軍の空母などとともに沖縄沖の太平洋で演習を行なっています。
演習に参加しているのは、海上自衛隊とアメリカ海軍の艦艇合わせて50隻で、2日、アメリカ海軍の空母「ジョージ・ワシントン」が報道陣に公開されました。今回の演習の目的は、日米の艦艇が共同して南西諸島周辺の安全を確保するというもので、空母の甲板からはFA18戦闘攻撃機などが次々と飛び立っていきました。去年12月に定められた新しい防衛大綱では、東シナ海などで活動を活発化させている中国の動向を踏まえて、鹿児島から沖縄にかけての南西諸島の防衛態勢を強化する方針が示されています。ジョージ・ワシントンが所属するアメリカ海軍第5空母打撃群のジョン・ヘイリー司令官は「日米が協力して日本周辺の安全を守る姿勢を見せることで、周辺国も安心すると思う。自然災害から日本の防衛に至るまで、いかなる状況においても即時に対応できるように日米の統合運用を強化していきたい」と話していました。またアメリカ側との調整のためジョージ・ワシントンに乗艦していた海上自衛隊第3護衛隊群の北川文之群司令は「日本を取り巻く安全保障環境は、めまぐるしく変化しているが、日米同盟を一層強固なものにするため現場での連携を強化していきたい」と話していました。海上自衛隊とアメリカ海軍による日米共同演習は4日まで行われます。