野田佳彦首相は2日、環太平洋連携協定(TPP)交渉に参加する方針を固めた。10日に記者会見して表明する方向で最終調整する。複数の政府関係者が明らかにした。民主党内では推進派と慎重派の対立がなお続いているが、米国など9カ国が12日からのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に大枠合意する見通しであることから、首相はAPEC後に決着を先送りすべきでないと判断した。
首相は就任以来、TPP交渉参加への強い意欲を繰り返し示しており、2日の参院本会議でも「世界の成長エンジンであるアジア太平洋地域の成長力を取り込む観点や、農業再生との両立を図る課題などを踏まえ、できるだけ早期に結論を出す」と強調した。
[時事通信社]