衆院議員の公務用パソコンでウイルス感染が相次いでいる問題で、今年8月に衆院のネットサーバーと議員3人のパソコンが感染していたことが25日、分かった。警視庁は同日、衆院事務局の担当者から経緯について事情を聴いた。
この日開かれた衆院議院運営委員会庶務小委員会での事務局側の説明によると、8月28日夜、事務局がサーバーをチェックしていて感染に気づいた。原因をたどると、特定の議員の端末から感染していた。他に2人のパソコンも感染しており、サーバーと端末を遮断したという。
衆院のネットサーバーには議員や秘書ら計約2660人分のメールアドレスやパスワードがある。事務局は「これまでにネットワークへの侵入は認知していない。パスワードが盗まれるようなこともなかった」と説明するが、小委員会の対策本部はサイバー攻撃の有無などを調査し、違法行為が判明すれば捜査当局に告発する方針。警視庁もウイルス感染により流出した情報があったかなどを調べるとみられる。【青島顕、川名壮志】
毎日新聞 2011年10月26日 東京朝刊