急速な経済発展を遂げているインド政府に対し、国土交通省やJRが新幹線技術の売り込みを本格化させる。東日本大震災から早期復旧した技術力に、インド政府も注目している。
インドには高速鉄道の建設構想が6路線あり、総延長は3880キロに及ぶ。
国交省鉄道局によると、今月中旬までに同省幹部のほか、JR東海とJR東日本の技術担当者らがニューデリーを訪問。トリベディ鉄道相に新幹線技術の特徴を説明する。
来年1月にも、ニューデリーにJR各社や車両メーカーなどを集め、インド政府に新幹線を売り込むためのセミナーを開く予定だ。
6路線の受注競争は激化しており、4路線の採算性調査はすでにフランス国鉄の出資会社など欧州企業が受注した。
出遅れを取り戻そうと、残るインド南部の2路線の調査に、JR各社などが加盟する社団法人「海外鉄道技術協力協会」が入札。調査を通じて路線建設の受注につなげたい考えだ。(信原一貴)