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福島2号機、一時臨界か 東電「炉の状態は安定」
放射性キセノン見つかる

2011/11/2 10:52 (2011/11/2 12:01更新)
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 東京電力は2日、福島第1原子力発電所2号機で1日に格納容器から採取した気体から、半減期(放射性物質の量が半分になる期間)が短い放射性キセノンが見つかったと発表した。現在も原子炉内で核分裂反応が起きている恐れもあるとし、2日午前2時48分から核分裂を防ぐホウ酸水を注入した。核分裂が連続して起きる臨界が一時的に起きた可能性もあるという。原子炉の温度や圧力、周辺の放射線量の計測値に大きな変化はないとしている。

東京電力のライブカメラが撮影した福島第1原発2号機(中央)。左はカバーで覆われた1号機(2日午前)=東京電力提供・共同
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東京電力のライブカメラが撮影した福島第1原発2号機(中央)。左はカバーで覆われた1号機(2日午前)=東京電力提供・共同

 見つかったキセノン133、同135は核燃料のウランが核分裂してできる放射性物質。半減期が9時間~5日間と短いことから、震災直後ではなく、最近の核分裂反応でできた可能性もあるという。東電は、検出量が微量だったため、燃料が再び溶融していることはないとみている。2日に再び気体を採取し、詳しい量などの再調査を進める。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は2日午前の記者会見で「一時的に臨界になった可能性はあるが、大規模な臨界は起きていない」と語った。

 発電所事故から7カ月半たった今も、原子炉内部の様子は直接観察できず、これまで圧力や温度などから状態を推定してきた。9月末に2号機の圧力容器底部の温度はセ氏100度以下になったが、核燃料の位置などの詳しい状態は分かっておらず、全体像はつかめていなかった。

 震災直後の炉心溶融(メルトダウン)で溶け落ちた核燃料や、圧力容器の内部に溶け残った核燃料などが局所的に核分裂反応を起こした可能性も否定できない。

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