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来月、最大71万キロワット不足 他社から融通 東北電

 東北電力は1日、今冬(ことし12月〜来年3月)の同社管内の電力需給予測を発表し、最大で12月に71万キロワットの電力不足になるとの試算結果を明らかにした。東日本大震災で運転停止が続く太平洋側の発電所の復旧が間に合わないため。原則として計画停電を実施しない方針に変わりはなく、不足時には今夏と同様に東京電力と北海道電力から融通を受けて対応する。
 東北電は10月28日、今冬に懸念される電力不足は最大100万キロワット程度との見通しを示した。今回は震災の影響などをさらに精査した。
 公表した月別の最大電力需要と自社の最大供給力の予想はグラフの通り。12月が最も厳しくなるのは、今冬に見込まれる一部火力発電所の復旧が1月にずれ込むため。12月の供給余力(予備率)はマイナス5.3%となる。
 供給力は徐々に増えるものの、1月も48万キロワットの不足(予備率マイナス3.4%)、2月も6万キロワットの不足(マイナス0.5%)とした。
 今冬の最大電力需要(1月)は、昨冬より80万キロワット程度少ない1390万キロワットと予測した。あえて気温は昨年より低くなる想定とし、気象条件による需要増を10万キロワットと設定。一方で震災による生産水準の低下や津波による家屋流失などで、90万キロワットの需要減を見込んだ。
 記者会見した佐竹勤常務は「供給力の確保と需要抑制の両面から、あらゆる努力を行う。無理のない範囲での節電もお願いしたい」と話した。
 停止中の女川原発1〜3号機(宮城県女川町、石巻市)と東通原発1号機(青森県東通村)の運転再開は、需給予測には織り込まれていない。佐竹常務は運転再開の見通しについて「震災や東電福島第1原発事故を考慮すれば、まず安全対策をきちんと実施して信頼を得るのが最優先だ」と述べるにとどめた。


2011年11月02日水曜日


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