小金井市長 ごみ問題で辞職へ
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小金井市長 ごみ問題で辞職へ

11月2日 9時41分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京・小金井市が周辺の自治体に委託してきた燃えるごみの受け入れが滞っている問題で、佐藤和雄市長はみずからの発言が原因になったとして、1日の市議会に、責任を取って辞職する意向を文書で示し市議会が同意しました。

小金井市は4年前、自前のごみ処理施設を老朽化を理由に閉鎖し、その後は家庭などから出る燃えるごみについて周辺の自治体に委託費用を払って受け入れてもらっていました。これについて、ことし4月に初当選した佐藤市長が選挙期間中に委託費用は「むだづかい」と主張したことから、周辺の自治体が反発してごみの受け入れに難色を示し、今年度の受け入れ先は稲城市などで作る事務組合だけとなり、今月中旬以降の受け入れ先は決まっていません。このままでは市民のごみの収集に影響が出ることは避けられず、佐藤市長は1日の市議会に「一身上の都合により退職したい」とする文書を提出し、責任を取って辞職する意向を示しました。市議会はこれに同意し、佐藤市長は今月12日付けで辞任することが決まりました。佐藤市長は1日夜会見し、「市長として取り得る責任は職を辞するほかないと考えた。多摩地域の自治体には、小金井市を人道的な立場からお救いくださるようお願い申し上げる」と述べ、みずからの辞職という形で謝罪の意を示し、ごみ処理問題への協力を呼びかけました。また佐藤市長は小金井市民に対し、「期待に応えられず申し訳ありませんでした」と謝罪しました。佐藤市長の辞意を受け、昨年度まで小金井市のごみを受け入れてきた八王子市の黒須隆一市長は「とても重い決断なので小金井市民の生活を考えてできるだけ早く解決できるよう努力していこうと思う」と述べました。また、昭島市の北川穰一市長もごみの受け入れについて市議会に相談し判断していきたいという考えを示すなど、周辺の市長の中からはごみの受け入れ再開に向けて理解を示す声も聞かれました。小金井市のごみの受け入れがこのまま滞ると市民生活に支障を来すだけでなくごみがたまると周辺の環境への影響なども出かねず、今後、最悪の事態を避けるための自治体間の検討が進むものとみられます。