北朝鮮 米に軽水炉型原発提供要求
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北朝鮮 米に軽水炉型原発提供要求

11月2日 6時21分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

先週、スイスのジュネーブで行われた核問題を巡るアメリカと北朝鮮の直接協議で、北朝鮮側は、ウラン濃縮活動を停止する見返りとして、軽水炉型の原子力発電所の提供を最優先に求めていたことが分かりました。

6か国協議の関係筋によりますと、先月24日から2日間、ジュネーブで行われたアメリカと北朝鮮の直接協議で、北朝鮮のキム・ケグァン第1外務次官はアメリカが即時停止を求めているウラン濃縮活動について、「発電が目的の平和利用だ」とする従来の立場を強調しました。そのうえでキム第1外務次官は「同時行動の原則」に従い、ウラン濃縮活動を停止する見返りとして、軽水炉型の原子力発電所の提供を最優先に求めたということです。これに対するアメリカのボズワース特別代表の反応は伝えられていませんが、応じられないという姿勢を示したものとみられます。キム第1外務次官は協議のあと、記者団に対して「ウラン濃縮活動を止めるなら、それに伴う措置が必要だ」と述べ、見返りを求めたことを示唆していました。軽水炉型の原子力発電所を巡っては、2005年の6か国協議で採択された共同声明で、北朝鮮が一切の核兵器と既存の核計画を放棄すれば関係国が適切な時期に提供について議論することが盛り込まれました。しかし、その後、協議自体が中断されたため、北朝鮮は去年以降、自力で建設する動きも見せており、最大限の「対価」を引き出そうとアメリカに対する揺さぶりを強めています。